RELCD3004(RELICS)
デジタル・リマスター。
VDGGをより粗削りにしたようなサウンド、薄暗いのに妙にエネルギッシュな雰囲気がアンダーグラウンド臭ぷんぷん。サイケな怪しさもあふれる英アングラ・ジャズ・ロック。
サイケデリック・ロックの質感を有したハード・ジャズ・ロックを基本に、Mick FletcherのサックスをフューチャーしたKING CRIMSONやVAN DER GRAAF GENERATORのようなサウンドが特徴の、イギリスのプログレッシブ・ロックグループの70年デビュー作。EVOLUTIONからリリースされた本作はサイケデリック・ロックを基本にブリティッシュ然としたサウンドを奏でる佳作であり、ファジーで荒々しいサウンドが魅力的な作品となっています。重々しいバンド・アンサンブルとメロトロンを駆使した佳作です。
NATIONAL HEALTH/NATIONAL HEALTH
カンタベリー・シーンの重要グループHATFIELD AND THE NORTHとGILGAMESHの中心メンバーが結成したジャズ・ロックバンド、78年作1st
2,090円(税込2,299円)
クリムゾン『宮殿』を思わせるような、スリリングで強靭で熱気あふれるサックス…。そんなサックスをフィーチャーしたプログレを集めてみました!
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中毒性のある曇った大騒ぎ(2 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
英国ロック探訪がやめられなくなるのは、こうしたマイナーながら強烈な個性を放つグループに出会うからだと思います。初期イエス、ジェスロ・タル、ジェントル・ジャイアント、アフィニティと共通する空気を感じる曇った音です。オルガンとフルート、サックスを擁する構成で悪く言えばごった煮。70年代初期に2枚のアルバムを残したきりで、メンバーその後の足跡がどこにも残っていないアングラさ。にも関わらず中古レコード店の壁を絶えず飾り続けるという濃い人気盤でもあります。ヘビーロックであるのに音に丸みがあって中毒性では上級です。
トラッド、ジャズ、ブルースが混じり合った音は一筋縄ではありません。中で4 Pear On An Apple Tree は奇妙なブルーズ・ロックです。裏拍に入ってくるピアノといい、かなくぎのようなギターといい、カッコいいったらカッコいい。一方6 Traveller Man はイアン・アンダーソンがゲスト参加しているのかと思うほど。ジェスロ・タルやイエスほど演奏力がないのが弱点と言えば弱点ですが、穴倉で騒ぎまくるネズミのような狂騒がいいです。