フィンランドのトラッド系シンフォニック・ロック・バンドの09年作2nd。デビュー作がヴィンテージな質感を持った北欧らしいトラッド・ロックの好盤としてファンの注目を浴びた彼らですが、本作では、前作の素朴さと土着感はそのままにCAMEL系のマイルドさを持ったシンフォニック・ロック色を押し出し、KAIPAに負けずとも劣らない澄み切ったメロディアスな音を聴かせています。フルートも効果的に使われ、ISILDURS BANEの初期作のようなリリカルさで楽曲を彩り、メロトロンを中心に各種ヴィンテージな鍵盤楽器群の冷ややかな質感も、まさに北欧。また、前作で参加の女性ボーカルは脱退してしまったものの、フィンランド語で歌われるエキゾチックなボーカルは非常に幻想的であり、北欧の土着性と洗練されたファンタジックさを併せ持ったサウンドと絶妙にマッチしています。北欧シンフォニック・ロック、CAMEL系ファンは間違いなく必聴盤です。
TANGENT/DOWN AND OUT IN PARIS AND LONDON
英キーボーディストANDY TILLISONを中心とするシンフォ・プロジェクト、09年作、ドラマティックで叙情性溢れるシンフォニック・ロック、THEO TRAVIS参加
990円(税込1,089円)
レビューは登録ユーザーのみ記入できます。
まだレビューはありません。