VMCD109(VINYL MAGIC)
紙ジャケット仕様。
オザンナの元メンバーによるグループの唯一作で、英国で録音されたブリティッシュナイズなハード・ロック名作!ピンク・フロイド『狂気』への参加で著名な女性シンガーLiza Strikeのスキャットも素晴らしい!
OSANNAのDanilo RusticiとElio D'AnnaがOSANNA分裂期に結成したイタリアン・プログレッシブ・ロックグループの74年作。残ったOSANNAメンバーMassimo GuarinoとLino VairettiはCITTA FRONTALEを結成し、やはり牧歌的な名盤を生み出していますが、こちらはイギリス録音によりブリティッシュナイズされた作風を取り、PINK FLOYDの作詞が有名なN.J.Sedgwick、GONGなどの作品が有名なDennis Mackayのプロデュース、そしてPINK FLOYDの名作「Dark Side Of The Moon」に参加したLiza Strikeがボーカル参加するなど、力のこもった作品となっています。OSANNAの呪術性は控え、ブリティッシュ・ハード・ロックを基調にしたブルージーなサウンドであり、バンドはこの後ジャズ・ロック色を押し出し、NOVAへと発展していきます。
元OSANNAのメンバーによるグループ、75年作、アコースティックでリリカルな伊プログレの傑作
謎めいたジャケットのイメージとは裏腹にメロディアスなサウンドを聴かせるイタリアン・プログレ逸品、73年作2nd
「静」と「動」の対比鮮やかな伊プログレ、74年2nd
元OSANNAのメンバーによるグループ、75年作、アコースティックでリリカルな伊プログレの傑作
舩曳将仁の「世界のジャケ写から」 第三十一回 UNO『UNO』(イタリア)
コラム「そしてロックで泣け!」が好評だった音楽ライター舩曳将仁氏による、新連載コラム「世界のジャケ写から」。世界のプログレ作品より魅力的なジャケットを取り上げ、アーティストと作品、楽曲の魅力に迫ってまいります。
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メランコリックでヘビー(5 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
「LandscapeOfLife」の後、オザンナが分裂したのは英詩による作品制作について対立したためだと思います。このウーノと分裂グループであるチッタ・フロンターレとは意外なことに作品の雰囲気に違いがあまりありません。チッタ・フロンターレが南イタリアの音楽に回帰しようとしている一方で、ウーノの三人はヘビーロックで英国進出を狙いました。オザンナの系統に属するミュージシャンの共通項はヘビーな輪郭の向こうに必ず悲観的な影が聞きとれること。この作品で特に素晴らしいのはボーカルの表現です。一線級の悲劇映画を観終わったかのカタルシスに包まれます。
メンバーのうちエリオ・ダンナは、この後(チェルヴェロの)コラード・ルスティーチと共に英国に渡りノヴァを結成。フュージョンのセッションに身を投じます。彼のサックスは、どのグループで吹いても判る強烈な個性があります。