ジェスロ・タルの初期を支えたベーシスト、グレン・コーニックと元アイズ・オブ・ブルー〜ビッグ・スリープのヴォーカル/ギター、G・P・ホプキンズを中心として結成されたグループ。本作は、72年に発表されたセカンドアルバム。鋭角なギター・リフをフューチャーしたハード・ロック・チューンとピアノの美しい旋律によるドラマティックなバラードをバランス良く配したオーソドックスなハード・ロック・アルバム。抜群のリズムチェンジで緩急を操るアレンジ、印象的なメロディーなど、どの曲も良く練られた佳曲揃い。聴き所はホプキンスのヴォーカルで、ハードな曲では張りのある太い声と抜群のリズム感で曲を盛り上げ、バラードではメロディーを包み込むように甘くしっとりと歌い上げています。好作。
「ピアノ・ロックが聴きたい!」〜『カケレコのロック探求日誌』一週間一気読み!〜
ピアノが使われているロック作品を集めました。
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
※ 軽微なケースツメ跡あり
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いつもサングラスの変人スタイルがコーニック(1 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
ジェスロ・タル創業期を支えたベーシストがグレン・コーニックで、彼がリーダーとなったバンドのセカンド、72年リリースです。バンド・コンセプトはフォークとヘビーロックの融合だったと語られていますが、双方がごろんと転がっていたデビュー作に比べるとバンドがしっかり機能してきているのが分かります。そもそもプロデューサーだったロジャー・ベインがバンドに関心なかったとか、初代のギタリストが全然言うことを聞かなかったとかライナーに書かれているぐらいです。
ほとんどの曲をコーニックが書いていて、英国趣味の強いカントリー・ポップという味わいです。プリティ・シングズの「シルク・トルピード」に感触が似ています。ギタリストは二人いて、ひとりはざくざくしたリフを、もう一人はカントリー・タッチまたはブルーズ・ギターを弾くという役割です。ピアノが重要なアクセントになっていますが、バンド外のメンバーをお願いしたようです。
ビブラートの効いたロッド・スチュワート然としたゲイリー・ピックフォード・ホプキンズがバンドの要です。この声の良さは勿体ないぐらい。ただ7.See You Next Tuesday がインストの長大曲で、バンドの個性といったらこちらになるのではないでしょうか。かなりドラマチックです。ホプキンズの脱退でワイルド・ターキーは解散します。不思議なことに96年と06年にコーニックはバンドを復活させているのです。わずか2作で終わったプロジェクトに愛着があったんでしょう。