GRINDERSWITCH好きに大推薦!米アーカンソー出身の泣きのフレーズキメまくるサザン・ロック、79年唯一作!
2,390円(税込2,629円)
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偉大なる歌謡曲ハード(1 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
この偉大なセカンド作の舞台となっているのが、核戦争後の管理社会。そこではロックンロールが非合法化されているのですが、主人公がレコード店で古い「ウォーク・ディス・ウェイ」のレコードを発見するところから物語が急展開します。カバーアートでは、スターズのロゴが砂漠に突き刺さっています。これは戦争後の荒涼とした未来を表しているのですね。
この暗たんとしたストーリーに反して、ひたすら明るいロックンロールが展開されます。リッチー・ラノのギターは終始野太いディストーションで弾かれています。マイケル・リー・スミスの少し演劇的で巻き舌の声といっしょになると、独自の世界です。どろどろとしたところがなく、からっとしているのが実にUSハード。
アルバム中、最も重いのが8.S.T.E.A.D.Y。ファーストの「プール・ザ・プラグ」を彷彿とさせます。わたしは、彼らが現役の頃、リー・スミスのルックスばかり取り上げられたせいか、なかなか真面目に聴いていませんでした。聴けば聴くほど味わいが増してきています。チープ・トリックやエアロスミスの初期に共通する感覚です。ジャック・ダグラスの仕事ですから当然か…。最終曲では弦楽が入った驚くべきメランコリーで、これがまたカタルシスです。