名プロデューサー/Key奏者のRupert Hineが、キャラヴァンやカーヴド・エアでお馴染みのベーシストJohn G Perry、ケヴィン・エアーズのソロ作の他、なんと井上陽水の「氷の世界」にも参加しているセッション・ギタリストのMark Warner、敏腕ドラマーのTrevor Moraisと結成したプログレ/ポップ・バンド。76年作のデビュー作。ひねりの効いたファンキーなビート、クールに洗練された都会的なキーボードや管楽器、さりげなく流麗なフレーズを繰り出すフュージョン・タッチのギター、英国的なシニカルさとにじみ出る知性がたまらないキャッチーなメロディ。10ccやKORGISとフュージョン・バンドとがセッションしたような、そんな知的でセンス抜群のブリティッシュ・ポップ。これは唯一無比な傑作!
元CAPABILITY BROWNの主力メンバーによるグループ、ブリティッシュ・ポップの逸品!
キャッチーなメロディと豊かなアレンジが冴え渡るブリティッシュ・ポップの名作、73年作
キャッチー過ぎる名曲「Magic」収録の傑作デビュー作、74年リリース
78年リリース、都会的なクールさと英国的ないなたさが滲むセンスは、これぞ英国ニッチ・ポップ!
全英1位の代表曲「January」収録、前作と並びブリティッシュ・ポップ史に輝く名作、75年作
捻りに捻ったメロディ・センスはニッチ・ポップ・ファン必聴、英国出身ハード・ロック・バンドの73年発表1st
元LOVE AFFAIRのリーダーSteve Ellis率いるグループ、「いぶし銀」の英国裏街道オールスターが集まったキャッチー&スワンピーな英国ロック快作!
「音楽歳時記」 第五十六回 9月16日 マッチの日 文・深民淳
音楽ライター/ディレクター深民淳によるコラム「音楽歳時記」。季節の移り変わりに合わせて作品をセレクト。毎月更新です。
「知られざる(!?)CARAVAN関連作」〜『カケレコのロック探求日誌』一週間一気読み!〜
今月20日はCARAVANの来日公演です!メンバーの参加作を中心に、CARAVANと関わりのある作品をご紹介してまいります。
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冬至の日にはあったかい音楽(2 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
一貫してファンキーなフュージョンであり、リズムの巧みさで一気に聞かせてしまいます。メンバーいずれもセッション職人として有能な人たちであり、当人たちにとっては一度チャレンジしてみたいスタイルだったのでしょう。グループ名は、原子物理学用語。このファーストからは、「ローン・レンジャー」という人を食ったポップ曲がヒットしています。ルパート・ハインは、このプロジェクトのあと、リーダー作は評価されるし、プロデュース業は成功するしで登り調子。当時のプログレファンの間ではグループ名だけが流通し、音に接する機会のほとんどなかったグループでした。
わたしはキャラバンの「夜ごと太る女のために」で、ベーシスト、ジョン・ペリーに惚れてしまい、彼の道のりをたくさんたどりました。どうんどうん、という硬質なベースを弾く人です。ペリーは、どんなバンドでも2枚参加すると抜けてしまう習性があり、なかなか追跡に手こずります。ソロの「サンセット・ウェイディング」、カフェ・ジャックスの2枚、アビエイターあたりが代表作です。
フュージョンと断じるには歌ものも充実し、アンサンブルはクリムゾン級に聴きごたえあります。カンタベリー界隈の、のたりのたりとした雰囲気もあります。時々引っぱり出しては聴き入ってしまう盤なのでした。2021.12.22