NS005CD(NOSMOKE)
全10曲、紙ジャケット仕様。
なんとアフリカはザンビアの地に、サイケ・ハードがあったとは。歪みまくったファズ・ギターとポコポコとパーカッションのようなドラム、そして極めつけの野性味溢れるヴォーカル!密林辺境ロックのエナジー、半端なし。
アフリカ南部・ザンビアを代表するドラマーChrissy Zebby Temboのバックを務めていたことでも知られる伝説のアフロ・サイケ・ロック・バンド、NGOZI FAMILYの77年作。くぐもったヘヴィなファズ、アフロ・ビート全開のドラム&ベース、辺境の森林を想起させるような深く湿ったヴォーカル・エコー!それらが渾然一体となって密林の中で絡み合っているような辺境サイケ・ハードの傑作!
この写真、見ているだけでギュイーンというギターの音が聞こえてきませんか?この人はNGOZI FAMILY(ンゴジ・ファミリー)のリーダーであり、ザム・ロック(ザンビア産ロック)・シーンの重要人物Paul Ngozi。
早速ですがNGOZI FAMILYの77年作『45000 VOLTS』より「Nizaka Panga Ngozi」をお聴きください!
やっぱりファズ・ギターがギュイイイーンと響いていますね。
■ザンビアってどんな国?
こんなにいかしたロックを生んだザンビアってどんな国なのでしょうか。
ザンビア共和国は南部アフリカに位置する国で、面積は日本の2倍ほど。広い!(地図:アフリカ理解プロジェクトhttp://africa-rikai.net/ より)
南に隣接する、ジンバブエ共和国との国境にある「ヴィクトリアの滝」が最も有名でしょうか。長らくイギリスの植民地でしたが1964年に独立しています。
■ザム・ロックとは?
1970年頃にザンビアで生まれたロックのことを、特にザム・ロックと呼びます。ザム・ロックの魅力は、アフリカンなリズムと野性味あふれるヴォーカルにファズ・ギターが融合したサイケデリックなサウンド。その独特なサウンドは音楽マニアに注目されるところとなり、特にNOW AGAINというアメリカのレーベルによって発掘されています。
こうしたサウンドが生まれた背景には、アフリカがヨーロッパ諸国の植民地だったこと深く関わっています。植民地時代に欧米の文化レコードや楽器も持ち込まれました。また、アフリカ人が発信する新聞やラジオ局、レコード会社なども作られていき、アフリカのポピュラー音楽に大きな影響を与えることとなります。
刻まれるビートとファンキーなヴォーカルはやはりアフリカンなのですが、メロディーは意外とキャッチー!!現地語だけではなく、半分は英語で歌われているところも耳に馴染むポイントです。
「You Don’t Love Me」
アルゼンチンのキーボード・プログレ・トリオ、77年録音/83年リリースの2nd、18歳の若きPedro Aznarによる超絶ベースが聴きモノ
3,143円(税込3,457円)
「中東・辺境ユーロ」「アフリカ」「アジア」「南米」・・・。第三世界の生んだ素晴らしき辺境サイケをご紹介。
マイナー言語のユーロ〜辺境ロック・セレクション<中東・アフリカ・アジア編>
普段聴きなれない「マイナー言語」のロックを探していくこのシリーズ。今回はユーロから離れ、アフリカやアジア言語のロックもご紹介しちゃいます。
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ほぉ〜アフリカからも・・・(6 拍手)
二代目g.o.dさん レビューをすべて見る
人類揺籃の地、アフリカ大陸からまさかのお宝発掘、ザンビアのNgozi Familyの77年作。アフリカにもロックがあるとは・・・とは驚かなかったもののまさかそんな古くから存在しているとは。サウンドはマニアックでアンダーグラウンドなサイケデリック・ロック。くぐもった音の中捻くれた歪みを聴かすファズギターがうねる、図太いベースも追随する。何より歌!サウンドこそ英米的ながら、そこに母国語と、アフリカ訛りのある英語が流れ出した瞬間、アーーもうコレはアフリカ以外の何物でもない、と。この、声の図太さというか野太さというか、そうしたものはアフリカの黒人の方々にしか出せないな、きっと。メロディにも、どことなしか、雄大な自然を感じるような壮大さもあるような。やっぱアフリカ臭プンプン。プログレファンも大喜びな激烈辺境サウンドここにあり。