CDWIKD330(BIG BEAT) 【2016年発売CD】
ボーナス・トラック8曲。
ジョン・エントウィッスルばりにハードにランニングするベース、バーズのアルペジオを2倍速にしたようなギター!なるほど、DOORSのプロデューサーが手がけたLAのバンドなのか!
アメリカ西海岸はLA出身のガレージ/サイケ・バンド。DOORSも手がけたPaul A. Rothchildのプロデュースによる67年の唯一作。オープニングから、初期バーズのビート・ナンバーの音圧を上げ、ガレージ/サイケに仕立てたようなキャッチーかつハードなナンバーでエネルギッシュにスタート!ジョン・エントウィッスルばりにハードにランニングするベース、バーズのアルペジオを2倍速にしたようなギターもクールだし、こ、これはカッコ良い!2曲目は、フィードバックたっぷりのファズ・ギターにドアーズばりのほのぐらいオルガンが入って、サイケ感たっぷりで、これまた良し。ソフト・サイケなハープシコードが入ったり、温かなオルガンが入ったり、この時代らしい音響的ギミックが入ったり、レイト60sならではの魅力がいっぱいつまった快作です。
MEMORIANCE/L'ECUME DES JOURSE: D'APRES BORIS VIAN
ジェネシスやキャメル影響下のフランスのバンド、79年作2nd、叙情的なユーロ・ロック名作
2,590円(税込2,849円)
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ヘビー・サイケですが、ドアーズほど暗くはないです(1 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
サイケデリック運動真っただ中。バンド名は、クリアですけれど、ダーティなファズ・ギターがのたうち、手に汗握ります。「ストリート・シンガー」は、まさにガレージという曲で、ジャーマン・ロック勢がよくやるノイズ・ジャムに匹敵するようなやかましさです。その一方で揺れる教会オルガンも多用されていて、敬虔な気持ちになったり凶暴な気持ちになったりを繰り返さざるを得ません。とらえどころのないLAのヘビー・サイケです。
ドラマーが二人います。これがただの叩きまくりと言ってよくて左右で叩かれると耳をふさぎたくなります。失礼…かなりの強迫感です。「ミスター・ブルー」では、死刑台に進む前のようなドラムロールに合わせ独白調の台詞が…。語りが曲になっていくさまは、「アンノウン・ソルジャー」を思いだしてしまいます。ドアーズよりこちらのほうが先なので、真似したのはドアーズのほうかも知れません。
特筆すべきなのは、CSNYのダラス・テイラーがキャリアをスタートしたバンドであること。(左右どちらで叩いているかまではわかりません。)ほかのメンバーもその後ウエストコースト・シーンを支えたようです。けっこうな拾い物とわたしは思っております。2021.10.14