MAD TIMOTHY/A VERY SNUG JOINER
情報求む!シカゴのリサイクルショップから発掘された、ブルージー&ドライヴィングな本格派ヘヴィ・サイケ69年作!
2,290円(税込2,519円)
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デトロイト・ハードロック・シティの申し子(1 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
ディック・ワグナーと言えば、アリス・クーパーやルー・リードでご存知のかたが多いかと思います。キッスの「デトロイト・ロック・シティ」の影武者ギタリストもおそらくワグナーです。ボブ・エツリンが絶大なる信頼を寄せ続けていたワグナーが芸能生活をスタートさせたバンドがフロスト。3枚を残しています。このCDは3枚目にあたります。フロストの美学が結実したかの充実ぶりです。
デトロイトのローカル・サイケ・バンドと片付けるには惜しくて、ハードロックからブリティッシュ・ビートを得意分野とし、果てはグランド・ファンクやカクタスまでイメージできる音です。ワグナーはリフだけでなく、泣きのソロも弾けば、透明感あるアルペジオでもアピールできるオールラウンダー。わたしにはヘンドリックスとビートルズの影響が強い印象なのですが、劇的で若干演歌的な展開を得意としているようです。
ただワグナー以外のメンバーの力量が拮抗しているかと言えば、そうも言えません。フロスト後、ワグナーはUrsa Major という、とんでもないヘビーロック・バンドを結成します。(ウルサ・メジャーと読むのか、アーサ・メジャーと読むのかいまだにわかりません。どなたかご教示を。)それこそクリムゾンとサバスが同時に鳴っているようなすさまじい音です。