STEVE HACKETT/VOYAGE OF THE ACOLYTE
ジェネシス在籍中にリリースされた75年1stソロ、初期ジェネシスの幻想的なパートだけを抽出したような珠玉のシンフォニック・ロック名作
896円(税込986円)
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「モントローズ・ファースト」は、何かの偶然だったのか…(2 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
バン・ヘイレン、レインボウの成功にロニー・モントローズが大いに刺激を受けていたのがよく判るデビューです。時は79年。偉大なる砂漠ハードであったモントローズの音を熱望していたわが国のUSハード・ファンにとって期待のカムバックでした。(正確にはソロを出していたが、とても期待にこたえるものではなかったです。)…で、こけたんですよ。
曲はよくまとまっていて、バッド・カンパニーを意識した4. No Tears とか、レンボウを意識した6. Ready for Action とか、ハード好きにとってのイイ曲はあります。でもそうじゃないだろう。モントローズのやんちゃで走りまくるギターはどこだ。どこにあるんだああああ。最近気づいたことを申し上げますと、「ロック・ザ・ネーション」や「バッド・モータースクーター」は、サミー・ヘイガーのパーソナリティありき、だったんじゃないでしょうか。どうも普通に「上手い」程度のボーカリストでは、モントローズの鎖を解き放つまでにいたらないような。
でもさすがなのは、シンセサイザーの使い方を間違っていないところ。プログレ・ハードにもならず、的確なシンセサイザーが劇的な効果を上げています。8. Fight to the Finishでは、モントローズ弾きまくりも聴けるし、かろうじて及第点の曲です。ロニー・モントローズという名に期待値が上がってしまう人、わたしだけではないと思います。