盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
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ブルーズを軽やかに聴きたいときに便利(1 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
このカップリング作がどういう経緯で出されたのか判らないでいるのです。左利きで、ミシシッピ出身という共通項はあるものの、共演ではないし、そもそもアルバート・キングは、オーティス・ラッシュより11歳年上で、同世代とも言えません。キングの「ボーン・アンダー・ザ・バッド・サイン」「ライブ・ワイアー」が60年代後半にヒットしたので、チェス・レーベル保管の初期録音を出すことにしたのでしょうか。(ここでの録音年代は1960年前後が主です。)
ギターの綺麗さは言わずもがな、ですけれど、二人とも実に歌が上手い。オーティス・ラッシュの「ソー・クロース」なんて絶品です。アルバート・キングのバックの演奏はブルーズというより、ジャンプというのに近くて、けっこう踊れそうです。泥臭くはなく、かなり都会的な音に感じられます。録音もさすがチェスという水準です。
シカゴ・ブルーズの良さは聴きながら安心して眠れることです。ブルーズ研究好きなコアな人に、これを申し上げたら叱られそうです。悪く言えば予定調和。でもこの王道パターンは、何より安らぎますし落ち着きます。演奏の上手下手も気になることはありません。上手いんだから。二人の代表作、というわけではありませんけれど、鳴らしていて違和感はありません。キングが8曲、ラッシュが6曲。二人の個性をお知りになりたいなら、別のアルバムをおすすめします。