KEVIN AYERS & THE WHOLE WORLD/SHOOTING AT THE MOON
代表曲「May I ?」収録、アヴァンギャルドな実験的要素とエアーズらしいトボけた味わいが絶妙に溶け合う70年作2nd
1,110円(税込1,221円)
ROLLING STONES/THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST
『サージェント・ペパーズ』に触発され制作されたストーンズ初のコンセプト作、サイケデリックな67年作
1,090円(税込1,199円)
NIRVANA/STORY OF SIMON SIMOPATH
レイト60sUKアンダーグラウンドシーンで活躍したコンポーザー/プロデューサーP.C.Lyonsによるユニット、68年デビュー作
590円(税込649円)
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
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空の青・血の赤(1 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
「1999」で巨大さの片鱗を見せていたプリンスの才能と世界観。彼が初めてバンド・サウンドの音を伴って現れたこのレコードは、どれだけ彼のスケールを読み違えていたかにわたしたちが気づくことになりました。わたしはシングルの「アイ・ウド・ダイ・4U」や「レッツ・ゴー・クレイジー」を先に買って聴いていました。まだアルバム単位のユーザーでなかったからです。結局アルバムも購入して「パープル・レイン」という曲の大きさに気づくことになります。
80年代に英国の多くのバンドが、デジタル・ビートやR&Bのスタイルを取り入れたシーンをつくり上げます。でも、プリンスのこの音を聴くとちゃんちゃらおかしい。スクリッティ・ポリッティは好きなバンドですけれど、役者が違います。何よりもプリンスの凄さは、モータウンやらフィラデルフィアやらのR&Bの貯金をほとんど必要としていないところです。あえて言えばリトル・リチャードとスライ…ということになるのでしょうけれど。
それぞれの曲が流れとして聴けるところもすごいです。まあサントラですからそうだと言えば、そりゃそうです。冒頭の「レッツ・ゴー・クレイジー」には、アナザー・ワールドという単語が出てきます。世界の終末後の再構成みたいなテーマのようです。映画は挫折のあとにくる浄化と自立がテーマ。音の鮮やかさにテーマが従属する、という珍しい例です。