-(-)
ペーパーケース仕様、自主制作CD-R。
アルゼンチンのギタリスト/SSWなのですが、ちょっとさだまさしっぽいヴォーカルに何とも親しみを感じます。木漏れ日の温かさが伝わってくるようなアコースティックギターの爪弾きも素敵だし、メロウなサイケ・フォーク風のバンド・アンサンブルも絶品。
アルゼンチン出身ながら70年代ペルーの伝説的サイケ・ハード・バンドTARKUSで活動したベーシストGuillermo Van Lackeの息子で、07年に再結成したTARKUSにも参加し、09年にデビューしたバンドTLONにも在籍するギタリスト/SSW、17年ソロ作。優しく爪弾かれる木漏れ日の温かさが伝わってくるようなアコースティックギターをバックにした繊細な弾き語りナンバーの中心を収録した作品となっています。少し掠れ気味のハイトーンで巻き舌を交えて発声するヴォーカルが特徴的で、同郷だとSERU GIRANのCharly Garciaに近いですが、ビブラートのかけ方がさだまさしっぽくもあって不思議な親しみを感じさせてくれます。メロウなエレキギターが入りソフト・サイケ調のアンサンブルを聴かせるナンバーではALMENDRAを彷彿させる場面もあり、60〜70年代的な質感を自身のサウンドの中へ自然に溶け込ませるセンスも特筆です。珠玉という言葉がよく似合うデリケートで美しいフォーク・ロック名品に仕上がっています。イギリスのHERON、同郷アルゼンチンのSUI GENERISあたりのファンには是非触れてみていただきたいサウンドです。
春のポカポカとした一日にのんびりと浸りたい、そんな「木漏れ日フォーク・ロック」を、英米を中心に、ユーロからもセレクトしてみましょう。
レビューは登録ユーザーのみ記入できます。
まだレビューはありません。