88697347022(COLUMBIA) 【2009年発売CD】
2枚組。
オートバイ事故から8年間の隠居生活を送っていたディランの記念すべきTHE BANDとの共演復活コンサート!ブランクを感じさせない瑞々しくエネルギッシュな演奏、復帰を待ちわびたファンの熱狂がギュッと詰まった傑作ライブ盤!
Bob DylanとTHE BANDの共演を収録した74年の2枚組ライブ盤。66年のオートバイ事故から8年間隠居生活を送っていた、Bob Dylanの復帰コンサートでもあります。ディラン13曲、THE BAND8曲を収録。全編素晴らしいですが、特にラスト前の3曲「ALL ALONG THE WATCHTOWER」、「HIGHWAY 61 REVISITED」、「LIKE A ROLLING STONE」の流れが最高。リズム・キープよりも手数を優先させたドラム、ハーモニクスを効果的に使い荒々しさを強調したギター、高音で鳴り響くピアノ、それぞれが激しく自己主張。唯一リズムをキープするベースによってアンサンブルが成立、原曲とは比べ物にならないグルーヴを生み出しています。演奏に負けじとディランも激しくシャウト。しゃがれたヴォーカルながらよく通る歌声は感情剥き出しでかっこいい。これほどノリの良いディランは他では聴けません。まさしく熱狂の渦といった観客の反応も含めて、これぞ名ライブ盤といえるアルバム。
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
※ スリップケースとブックレット無し、小さいケースツメ跡あり
14年に発表されたザ・バンドとの濃密なセッションを記録した「ベースメント・テープ」の完全版。そのハイライト全38曲を収録した編集盤!
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元気なボブ・ディランならこれ(3 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
ボブ・ディランとザ・バンドの共演が聴ける公式盤は自分の知る限り4種類。これと「地下室テープス」「プラネット・ウェイブズ」「ザ・ラスト・ワルツ」です。彼らに共通しているのは、南部への強い憧れ。ハイウェイ61号線とはミシシッピに至る南北直結道路のことなので。しかし、彼らにトウモロコシ栽培は似合わず、北の大地でビーツでもつくっていそうな人たちです。関係ない話で恐縮ですが、トウモロコシは害虫駆除が大変で、殺虫剤を撒かないかぎり、完成品にならないのが自分の経験です。米国南部では虫がいないのでしょうか。あれほど大量に栽培しているというのに…。
ディランとザ・バンドは、演奏力に関してあまりコメントする人がいません。コメントは、哀感であったり、挫折感であったり、攻撃であったり。このライブは攻撃力が増したライブで、「アイ・シャル・ビー・リリースド」が浮いている珍しい実況盤です。「ハイウェイ・61・リビジテッド」を聴いてみてください。ディランのシックスティ・ワ〜〜ン、という大声が耳から離れなくなりますから。わたしは偉大歌手の大声が苦手で、相性とはつらいものです。なかなか絶賛というわけにいきません。
ザ・バンドの演奏もロックンロール調です。ただディランとザ・バンドを聴くなら「地下室テープス」をおすすめします。もっといかがわしい、変てこな世界ですから。2023.04.23