イタリア出身の新鋭プログレ・バンドによる17年作。1曲目は宇宙空間をイメージさせるシンセサイザーの音響の中をギターが幻想的にたゆたう神秘的なインストゥルメンタル曲。なるほど音響系のバンドなのかと思いますが、2曲目は前曲の神秘性を保ちつつも、ブルフォード影響下のタイトで手数多いドラムとフリップ風の音運びを聴かせる緊張感あるギターが切れ込むクリムゾン・タイプの鋭角的なプログレッシヴ・ロックで、リズム&ギターのヘヴィさとシンセによる浮遊感ある音響感覚が混じり合い、他にはないミステリアスな音像を作り上げています。ピアノの独奏やパーカッション風のドラムソロなど前衛的なパートも盛り込みながら奔放に展開するサウンドは大変に独創的です。そして最終曲は、「悲しみのマクドナルド」を彷彿させる泣きのヴァイオリンをフィーチャーした感動曲。抜群のテクニックを駆使して、先の読めない構成で一気に最後まで聴かせる実力派新鋭です。
KLOTET/DET HAR ALDRIG HANT OCH KOMMER ALDRIG HANDA IGEN
スウェーデン、往年のグループの遺伝子を受け継いだ哀愁溢れるサイケ/アヴァンギャルド・ロック、10年作
890円(税込979円)
ノルウェーの新鋭ロックバンド、ゆったりと夢想的につむがれるキーボードとギターが描くメランコリックな音世界が心地よい11年作2nd
1,390円(税込1,529円)
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