ジェノバ出身のカンタウトーレ。マウロ・パガーニ、フランコ・ムッシーダ等をバックに制作された作品。84年リリース。地中海音楽を大胆に取り入れており、ジャケットのイメージ通りのたおやかなサウンドが心地よい名作。
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
※ 軽微な折れあり、若干カビあり、ケースにスレあり
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
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海のある情景が脳裏に浮かぶ(1 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
ジェノバ出身のファブリツィオ・デ・アンドレの84年のレコードです。地中海音楽をつきつめるとどうなるか、という実験であります。アンドレはほぼこの時期、隠遁生活を送っていたようで、PFMのメンバー、特にマウロ・パガーニが彼の現役復帰を懇願したとのこと。作品のテーマは、彼の生まれ故郷であるジェノバのことを歌っています。作品タイトルは海へといたる小道のこと。港の喧騒、物売りの声などが最後に挿入されます。
特筆すべきはレンジの広い録音。フェリーニやパゾリーニの映画を見ていても思うのは、イタリア民族楽器の響きの良さです。遠くからでも聞こえる音は必然的に倍音が含まれる音になる、と聞いたことがあります。ウド、ブズーキ、マンドリンなど多彩な楽器をマウロ・パガーニが担当。アクースティック・ギターをフランコ・ムシーダが弾いていますし、ドラムズはボルテル・カローニ。アンドレの没後にパガーニは、もう一度この作品に取り組むことになります(2004年)。そちらのレコードも必聴です。
ただし民謡のようなものだと勘違いしないように。コンテンポラリーなイタリア歌謡界の懐深さを示す音楽です。2021.12.03