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netherland dwarf のコラム『rabbit on the run』連動 Roger Deanの2000年代

本記事は、netherland dwarf のコラム『rabbit on the run』第42回 ANIMA MUNDI / The Lamplighter (Cuba / 2013)に連動しています

トータル性を重視する傾向の強いプログレッシブ・ロックでは、1970年代から現在に至るまでアートワークが非常に重要な意味を持ち続けてきました。中でもYESやASIA作品のアートワークを担当し、「YESの6人目のメンバー」と評されたRoger Deanは、広くプログレッシブ・ロック・ファンに知られる存在でしょう。Roger Deanは2000年以降も、YESやASIAを含む世界中のプログレッシブ・ロック・グループたちにアートワークを提供しています。


YES / Heaven & Earth (UK / 2014)

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ブリティッシュ・プログレッシブ・ロックのトップに君臨するYES作品のイメージが強いアートワーク・デザイナーRoger Deanですが、それは2000年以降においても変わりません。2014年に発表された『Heaven & Earth』は、ヴォーカリストにアメリカのプログレッシブ・ロック・グループGLASS HAMMERのJon Davisonを抜擢、QUEENの傑作で知られるRoy Thomas Bakerをプロデューサーに起用し製作されました。唯一のオリジナル・メンバーであったベーシストChris Squireにとって最後のスタジオ・アルバムとなってしまったことが残念でなりません。

ASIA / Gravitas (UK / 2014)

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YESと並んで、デビュー以来Roger Deanによるアートワークを採用し続けてきたのがKING CRIMSONのベーシストJohn Wetton、YESのギタリストSteve Howe、THE BUGGLESのキーボーディストGeoff Downes、そしてEMERSON, LAKE & PALMERのドラマーCarl Palmerから成るスーパー・グループASIAです。グループにとって12作目となる2014年作『Gravitas』は、YESの活動に専念するためSteve Howeが脱退し、新たなギタリストSam Coulsonが加入した体制で製作されました。Chris Squireと同様、John Wettonにとっては本作がASIAでの最後のスタジオ・アルバムとなりました。

Linda Hoyle / The Fetch (UK / 2015)

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ブリティッシュ・ロックの名門レーベルであるVertigoから71年にデビューを飾ったのがAFFINITYです。AFFINITYでヴォーカリストを務めたLinda Hoyleは71年にソロ・アルバム『Pieces Of Me』もリリースしましたが音楽業界から引退。なんと44年ぶりにリリースされたのが本作『The Fetch』となっています。AFFINITY人脈からベーシストMo Foster、加えて元STACKRIDGEのドラマーPeter Van Hooke、元CARAVANのギタリストDoug Boyleらをゲストに迎えた本作にはRoger Deanのアートワークが採用されており、AFFINITY時代と変わらず個性的な歌声を聴かせるLinda Hoyleの世界観に華を添えています。

GLASS HAMMER / The Inconsolable Secret (USA / 2005)

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アメリカのYESフォロワーであるGLASS HAMMERは、2005年作『The Inconsolable Secret』においてRoger Deanのアートワークを採用しました。そのサウンドは、ブリティッシュ・プログレッシブ・ロックの代表格アーティストたち、特にYESやGENESIS、あるいはEMERSON, LAKE & PALMERといったシンフォニック・ロック・グループたちからの強い影響を下地としながらも、同郷KANSASらに通じるアメリカらしさも持ち合わせたものです。なお、GLASS HAMMERは続く2007年作『Culture Of Ascent』においてYESのヴォーカリストJon Andersonをゲストに迎えています。

Ben Craven / Great & Terrible Potions (Australia / 2011)

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SEBASTIAN HARDIEを輩出したオーストラリアから登場したマルチ・プレイヤーBen Cravenは、2011年作『Great & Terrible Potions』にRoger Deanのアートワークを採用しました。驚くべきは、本作がBen Cravenの多重録音のみによって製作されているということでしょう。ブリティッシュ・プログレッシブ・ロックの代表格グループたちからの影響を感じさせつつオーストラリアのミュージシャンらしい雄大さも兼ね備えた、メロディアスなシンフォニック・ロックを聴かせています。

FOCUS / Focus X (Holland / 2012)

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フルートも操るキーボーディストThijs Van Leerと凄腕ギタリストJan Akkermanを擁したオランダのプログレッシブ・ロック・グループFOCUSは2002年、FOCUSのトリビュート・グループ出身者を含む編成でThijs Van Leerを中心に再結成を果たし『Focus 8』、2006年作『Focus 9 / New Skin』を発表し積極的な活動を展開してきました。彼らは2012年作『Focus X』において、アートワークにRoger Deanを起用しています。さすがは70年代から活躍するトップ・グループだけあり、高いクオリティーを誇ります。

WHITE WILLOW / Future Hopes (Norway / 2017)

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WOBBLERやTHE OPIUM CARTELを掛け持つJacob Holm-Lupoによるメイン・プロジェクトが、ノルウェーのプログレッシブ・ロック・グループWHITE WILLOWです。2017年に発表された『Future Hopes』にはRoger Deanがアートワークを提供しており、WOBBLERやTHE OPIUM CARTEL人脈、加えてスウェーデンのANGLAGARDでの活動が知られるMattias Olssonも前作に続いて参加。Jacob Holm-Lupoはヴィンテージ・キーボード・フリークとして知られていますが、本作においてもレトロなサウンド・メイクを徹底しています。

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文・市川哲史

文・深民淳

文・舩曳将仁

文・netherland dwarf

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