2017年7月19日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
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こんにちは、スタッフ佐藤です。
現在のカケレコ新品棚は、南米プログレの名盤が充実中!
南米プログレ好きのスタッフ佐藤も、棚を眺めるだけで「ムフフ」と気持ち悪い笑顔になってしまうくらいのラインナップ。
その中から、今回は【アルゼンチン&チリ編】でお送りいたします。
はりきってご紹介してまいりましょう!
イタリアン・ヘヴィ・シンフォの名盤にも比肩するテンションと凶暴性、高速変拍子&オルガンとギターによる重厚かつキレッキレのアンサンブル、そして熱気溢れるラテンチックな歌いまわし。これぞ南米プログレの旨みがギュッと詰まった好バンドですね!
CRUCISのリーダーとして活躍したベーシスト/ヴォーカリストが放った77年ソロで、実にアルゼンチンらしいファンタジックで柔らかな叙情性がひたすら胸を打つ感動作なのです。この2曲目なんて涙なしには聴けません…。個人的に南米プログレTOP3には入れたい一枚!
アルゼンチン・プログレの代表バンドCRUCISを率いたベーシスト/リード・ヴォーカルの82年作2nd。ややNW色が入ってポップさは増していますが、持ち味の爽やかさと哀愁が同居した気品あるシンフォニック・ロックは健在!
哀愁漂うフォルクローレ調のバンド演奏を格調高い管弦楽器の調べがクラシカルに彩る、詩的な美しさを持つサウンドの素晴らしさと来たら!バンドネオンの気品ある音色も美しいなあ~。70年代末のアルゼンチンにこんなにも知的で洗練度の高いグループがいたとは…!
イタリア人ながらシンガー/プロデューサーとして70年代アルゼンチン・ロック・シーンに深く関与したBilly BondことGiuliano Canteriniによるプロジェクトで、Charly Garciaなど総勢21人のアーティストが参加し制作された74年作。タイトル通り聖書をテーマにしたコンセプト作品となっており、高らかに響く壮大なオーケストラとブルージーなバンド演奏が描き出す圧倒的な作品世界が広がります。
多くの新世代バンドに影響を与え続ける故Spinettaが率いた、アルゼンチン・ロックの原点と言える一枚。一度見たら忘れない「悲哀まみれ」のジャケット通り、サイケデリックな酩酊感と涙を誘うメロウな哀愁で満たされた珠玉の名作です。
ARMENDRA解散後のSpinettaが、ブルース・ロック・バンドPESCADO RABIOSOを経て結成したジャズ・ロック志向のINVISIBLE。本作はピアソラ楽団にも在籍したというギタリストを迎えての最終作。スピネッタによる切なさと独特の浮遊感を合わせ持つメロディーメイク、そして切々と祈るような歌声が素晴らしいですね。アルゼンチン・ロックと一括りにはできないSpinettaの孤高のセンスが光りまくった傑作。
チリを代表する名グループの71年デビュー作。溢れ出る哀愁もさることながら、彼らの楽曲には希望のような光が感じられて素敵です。ちなみに彼ら、80年代以降はジャズ・ロックへとシフトします。
この77年作では、ケーナ、ロンダドール、タルカといったアンデス地方の笛楽器が彩る、魅惑のフォルクローレ・ロックを聴かせます。と思ったら管弦が優美に交差する格調高いチェンバー・ロック展開も挿入されて、デビュー時から持っていた一筋縄ではいかない音楽性がついに完成を見た名盤3rd!
南米が生んだ孤高の詩人パブロ・ネルーダの詩作品をテーマに制作された傑作と言えば?プログレ界のみならず南米音楽史にも残ろうかという圧倒的な気高さに満ちた作品ですよね。
84年結成のチリ産アヴァン・ジャズ・ロック・バンド、女性シンガーArlette Jequier在籍時の2010年メキシコでのライヴを収録。3人の管楽器奏者を擁したサックス、クラリネット、フルートによるテンションみなぎるブラス・セクションと、最高に上手いアヴァンギャルドかつあでやかなフィメール・ヴォーカルが聴きものの極上歌ものジャズ・ロックが痛快!
残念ながら動画がなかったので、収録曲のオリジナル音源をお楽しみください。
こちらの凄いチリ新鋭も合わせてご紹介しましょう♪ イスラエルSHESHETへの現代アヴァン・ロック・シーンからの回答!?と言えそうなこの強烈無比なサウンド!スペース・ロックのようなジャケットからは想像できない、現代南米ジャズ/フュージョン/アヴァン・ロックの大傑作!
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チリを代表するグループ、71年作。80年代以降の作品はジャズ・ロックですが、本作は、フォルクローレをベースにした柔らかく優美なメロディと、リコーダーや打楽器による民族色を取り入れた南米らしいたおやかなフォーク・ロック。ただ、ところどころにアコースティック・チェンバー色を配しピシっと引き締めるなど、格調高さや緊張感もこのグループの持ち味。
南米チリ出身プログレ/フォーク・ロック・グループの76年リリース3rd。ケーナ、ロンダドール、タルカといったアンデス地域の笛楽器が活躍する豊かなフォルクローレ色が特徴の民族フォーク・ロック。フルートやリコーダーの軽やかで流麗な音色と尺八に近い味わいがあるアンデス笛楽器の音色が美しく絡み合い、弦楽器チャランゴが賑々しくかき鳴らされる、祝祭感いっぱいの演奏は、民族音楽×ロックの醍醐味を存分に味わわせてくれる極上のサウンドです。そんな演奏にこれ以上ないほどにマッチする、いかにも南米のバンドらしい繊細な叙情が滲む歌声とコーラスも堪りません。一方で10分超の最終曲は、フルート/オーボエなどの管楽器、チェロ/ヴァイオリン/ヴィオラなどの弦楽器が陰影豊かに交差する格調高いチェンバー・ロック調のサウンドを聴かせる孤高の一曲。途中どこか緊張感を持ったフォルクローレ・タッチも挿入されて、かなりプログレッシヴなサウンドを展開しています。デビュー時からの哀愁溢れるアンデス調フォーク・ミュージックにチェンバー色を配した独自のアプローチが完成形に至った名作です。
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