2017年6月24日 | カテゴリー:「rabbit on the run」 netherland dwarf,ライターコラム
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本連載では「ミュージシャンの視点からプログレッシブ・ロック作品を捉える」ことに重点を置き、フランスのプログレッシブ・ロックレーベルMusea Recordsからシンフォニック・ロックアルバムでデビューを果たしたnetherland dwarfが、同じ時代を生きる世界中の素晴らしいプログレッシブ・ロックアーティストたちの作品を、幅広くご紹介します。「ミュージシャンの視点」とは言っても、各コラムは平易な文章で構成されていますので、楽器が弾けない、専門用語は分からないという場合でも、心配せずにご覧下さい。
チェコ及び国民主義音楽(国民楽派)を代表する作曲家であるスメタナによって1874年から1879年にかけて作曲された連作交響詩「わが祖国」は、今日まで広く音楽リスナーに親しまれてきました。6つの交響詩から成る同作は、第2曲「ヴルタヴァ」が(ドイツ語の「モルダウ」のタイトルでも)特に知られていますが、「ヴルタヴァ」を含む全ての楽曲が城や河川、伝説上の人物など、チェコに関連したワードをタイトルに冠して作曲されており、オーストリア=ハンガリー帝国の支配下にあった同国の民族意識と独立感情に強く訴える内容となっています。ところで、音楽を記録するメディアが登場し、シングルやアルバムといった単位が当たり前に浸透している現代から同作を考察していくと、同作は「シングル単位の連作」と捉えることが出来るでしょう。つまり、「連作(複数)の交響詩(標題音楽=シングル)を通してひとつのテーマを表現する」というスタイルです。これはプログレッシブ・ロックにおける「コンセプト・アルバム」にも通じるものでしょう。ちなみに、世界中の音楽家によって録音、パッケージ化され続けてきた同作ですが、偶然にもその収録時間はCD容量の78分に迫る約74分となっています。ともあれ、レコードやCDといったフレームの中で「シングル単位の連作」が生み出され、プログレッシブ・ロックでは特にその傾向が強かったわけですが、その延長上には、そういったフレームを飛び越えた「アルバム単位の連作」があるでしょう。
例えば、ロシアの作曲家であるチャイコフスキーによる作品集に、「四季-12の性格的描写」というピアノ曲集があります。スメタナが連作交響詩「わが祖国」に着手していた時期と重なる1875年12月から翌1876年11月にかけて作曲された同作は、サンクトペテルブルクの月刊音楽雑誌「ヌーヴェリスト」により、それぞれの月に似合うロシア語の詩と、その詩の性格を描いたピアノ曲を併せて掲載する企画として、チャイコフスキーに依頼されたものでした。同誌の1876年1月号から同年12月号までに12曲が掲載されたわけですから、この例もまた「シングル単位の連作」と呼べるものでしょう。見栄えの良い企画だけに、作曲が締め切りに間に合わないようなことがあれば、一転して決まりの悪い結果になりかねないのが危険なポイントですが、チャイコフスキーは後世に残る12曲の素晴らしい小品を作り上げていったのです。しかし、仮にこの企画が「アルバム単位の連作」であった場合、どうなっていたでしょうか。1月から12月までをコンセプトに掲げたアルバムをそれぞれ1枚ずつ、計12枚で完結させなければなりません。その難易度の差は、楽曲数から見ても、あるいは収録時間から見ても述べるまでもないでしょう。今回は、そんな「アルバム単位の連作」に挑んだイタリアのアーティストを取り上げます。
シンフォニック・ロック・グループFINISTERREのベーシストとして90年代中盤に登場したFabio Zuffantiは、間違いなく新世紀の同国シーンを代表するアーティストでしょう。目立つものだけを挙げても、97年にHOSTSONATEN、2002年にLA MASCHERA DI CERA、2005年にARIES、2008年にROHMER、そして2015年にLA CURVA DI LESMOを結成し、またプロデューサーとしても様々なグループに関わり活躍を見せる彼の存在を抜きに、2000年代のプログレッシブ・ロックを語ることは出来ません。そんな彼はHOSTSONATENにおいて「Seasonscycle Suite」と題し、2002年に『Springsong』、2008年に『Winterthrough』、2009年に『Autumnsymphony』、2011年に『Summereve』という、四季をコンセプトに置いた「アルバム単位の連作」を完成させました。なお、2002年作『Springsong』は2009年に追加録音を含む再編集が施され、装いも新たに再リリースされています。4パートから成る「Seasonscycle Suite」ですが、ユニークなのは、リリースされた順番とは逆にパートが構成されているということでしょう。つまり、「春冬秋夏」ではなく「夏秋冬春」という四季の流れで聴かれることを意図して製作されています。
HOSTSONATENによる「夏」をコンセプトに置いた2011年作『Summereve』は「Seasonscycle Suite」の最終作としてリリースされましたが、上記のように、本作を始点として「アルバム単位の連作」は進行していきます。聴き手は、シリーズのラストを飾る本作のリリースによって初めて物語のスタート地点に立つことが出来るということであり、四季の時間軸はそのままに、過去に向かって作品を聴き進めていくような不思議な感覚を味わうことになるのです。ジャーマン・シンフォニック・ロック・グループANYONE’S DAUGHTERによる81年の名盤『Piktors Verwandlungen』を想起させるようなアートワークが印象的な本作は「Seasons Overture」という10分を超える組曲から始まりますが、これは言うまでもなく『Summereve』というコンセプト・アルバムの序曲でもあり、また4作から成る「Seasonscycle Suite」の序曲としても機能しています。HOSTSONATENが本作で表現したのは、季節が夏へと移ろう瞬間の空気感なのでしょう。メロトロンやハモンド・オルガンを含むヴィンテージ機材を贅沢に使用し、また、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、オーボエ、フルートといった管弦楽器を取り入れ、デリケートなサウンドに仕上げられています。うだるような夏の暑さとは無縁の幻想的なシンフォニック・ロックの世界は、「Seasonscycle Suite」の始まりを告げるに相応しいものでしょう。
本作の聴き方をひとつに絞ることは出来ません。まずはHOSTSONATENが意図した「アルバム単位の連作」、つまり「Seasonscycle Suite」のオープニングを飾る作品としての聴き方。そして逆に「シングル単位の連作」、つまり「夏」をテーマに製作された1枚のコンセプト・アルバムとしての聴き方。さらに、「Seasonscycle Suite」の最終リリース作として、彼らと達成感を共有する聴き方もあるでしょう。本作がリリースされた2011年には、4作をまとめたボックス・セット『The Complete Seasonscycle Suite』が日本限定リリースされています。
「netherland dwarf のコラム『rabbit on the run』連動 プログレッシブ・ロックの連作表現」 を読む
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FINISTERREやLA MASCHERA DI CERAの中心人物Fabio Zuffantiによるプロジェクト・グループ。特筆すべきは、ニューレコーディングで、生のメロトロン、ムーグ、ベースが全編に加えられ、オリジナルのファンタスティックなサウンドが一層魅力的に響いています。丁寧に紡がれるアコギ・アルペジオをバックに、フルートやヴァイオリンがうららかに舞い、キーボードが柔らかくファンタスティックに広がる。そして、分厚く鳴らされるメロトロン!プログレ/シンフォ・ファンなら号泣もののサウンドがここにあります。文句なしの名作。
廃盤、紙ジャケット仕様、直輸入盤(帯・解説付仕様)、ボーナス・トラック1曲、定価2835
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
帯中央部分に色褪せあり
近年常にその動向が注目されるイタリアのシンフォニック・ロック・プロジェクト、HOSTSONATENの12年作。あまりに流麗な弦楽、繊細に奏でられるクラシカルなピアノ、きらめくような音色のアコギらが織りなす柔らかな美感に満ちたアンサンブルと、分厚いシンセを纏って力強く歩むアンサンブルとが入れ替わり立ち替わり現れ、雄大なストーリーを築き上げる圧巻のシンフォニック・ロック。熱い叙情が込められた渾身のギターソロや、汲めども尽きぬ泉のように湧きあがるメロトロンがアンサンブルを劇的に彩り、聴き手を感動へと導きます。曲展開に合わせて入れ替わるヴォーカルもそれぞれの個性を存分に発揮しており、全体を通してドラマティックな起伏に満ちたストーリーを紡ぐ効果を担っています。イタリアらしい零れ落ちるような叙情と情熱を帯びて躍動するアンサンブルがあまりにも素晴らしい、傑作シンフォニック・ロックです。
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