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英国が誇るいぶし銀ギタリスト/SSWアンディ・ロバーツ特集【セッション・ワークス編】

スタッフ佐藤です。

英国ロック・シーンには「いぶし銀」とも評される、派手さはなくとも確かな腕前で数々の名作を彩ってきたミュージシャンが多数存在しますよね。

今回はそんな英国いぶし銀ミュージシャンの中から、フォーク・ロックからプログレまでジャンルを超えて活躍するギタリストAndy Robertsを取り上げたいと思います。

1946年イングランド南部ミドルセックス郡に生まれ、60年代中期より本格的に音楽活動をスタート。

60年代後半にはSCAFFOLDのロジャー・マッゴー、ポール・マッカートニーの実弟マイク・マクギアなどの作品への参加を経て、ポエトリーリーディングとジャズ/フォーク・ミュージックをかけ合わせた異色のパフォーマンス集団LIVERPOOL SCENEに参加。同期メンバーにはあのパーシー・ジョーンズもいました。

その後はLSのメンバーを中心とするGRIMMSや、イアン・マシューズらと結成したPLAINSONG、ケニー・ヤング率いるYELLOW DOG、自身を中心とするバンドEVERYONEなどのグループで活躍します。

なおPLAINSONGは現在に至るまで活動を継続しており、15年作『Reinventing Richard: The Songs Of Richard Farina』のリリースも記憶に新しいところです。

そんなロバーツですが、70年代以降はセッション・ギタリストとして活発に活動していて、有名作から知る人ぞ知る隠れた名作まで様々な作品で好演を残しているんですよね。

今回はセッション・ワークス特集ということで、彼の代表的な参加作品を「フォーク・ロック編」と「プログレ編」でピックアップしてみたいと思います。

【フォーク・ロック編】

Shelagh McDonald / Album(1970)

70年代初頭に2枚の作品を残し突如シーンから姿を消した英フィメールSSWの70年デビュー作。
ロバーツ自身が提供した「RICHMOND」では、清楚で少し厳かな彼女のヴォーカルを優しく支える木漏れ日感いっぱいのプレイを聴かせます。色彩感のある管弦アレンジも美しいですね。

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Paul Korda / A Passing Stranger(1971)

シンガポール出身で、ミュージカル「ヘアー」にオリジナル・ロンドン・キャストとして出演した経歴を持つ異色の英SSWが、71年に発表した作品。存在感みなぎる素晴らしい歌唱を聴かせてくれる名作ですが、それを好サポートするアンディ・ロバーツ&クリス・スペディングの2大いぶし銀ギタリストのプレイにも注目。

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Ian Matthews / If You Saw Thro’ My Eyes(1971)

PLAINSONGで共に活動するI.マシューズのソロ作にも参加。マシューズの透明感あるナイーヴな歌声が滲みる名作中の名作ですよね。
本作ではロバーツの他にもリチャード・トンプソン、ティム・レンウィックが参加しているため、なかなか彼のプレイを聞き分けるのは難しいですが、この「Morgan The Pirate」で聴ける哀愁たっぷりの12弦ギターの音色はロバーツです。

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Richard Thompson / Henry The Human Fly(1972)

英国フォークの重鎮リチャード・トンプソンの1stソロでは、ダルシマーのプレイヤーとして参加。
味のあるフォーク・ロックに爽やかなトラッド要素が絡む作風の中、ダルシマーならではの典雅な音色が光ります。

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Roy Harper / Bullinamingvase(1977)

ツェッペリンの曲で彼について歌われていたり、フロイドの曲で存在感あるリードヴォーカルを聴かせたりと、ミュージシャンズ・ミュージシャンとして知られる孤高の英SSW。ロバーツは本作以降00年代にいたるまで彼の作品でプレイしています。リリカルで流れるようなアコースティックギターは職人的とも形容したくなる見事な腕前。

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Fox / Blue Hotel(1977)

女性キーボーディスト、アン・オデールと元WOODEN HORSEの女性ヴォーカルNooshaの2人が在籍、アメリカ人ミュージシャンのケニー・ヤングが率いたフォーキーでスワンピーなブリティッシュ・ポップ・グループの77年作。ロバーツはギターのほかバンジョーやマンドリンなどを操り、多彩な音楽性が複合したFOXのサウンドに一役買っています。コケティッシュなNooshaのヴォーカルにも心奪われますね~。

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Maddy Prior / Woman In The Wings(1978)

元スティーライ・スパンの歌姫が78年に放った1stソロ作では、全面的にロバーツのギターが活躍。スワンピーなコクと哀愁が滲み出る演奏をさせれば右に出るものはいませんね。本曲「Cold Flame」は、強烈なソロを弾くマーティン・バレ(ジェスロ・タル)がフォーカスされがちですが、ロバーツのいぶし銀のプレイとの対比の素晴らしさに耳を傾ければ一段と味わいが増してきます。

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【プログレ編】

Greenslade / Spyglass Guest(1974)

ロイ・ハーパー作品にも共に参加するなどこの後も縁のあるkey奏者デイヴ・ローソンが在籍するこのプログレ・バンドの3rdに、クレム・クレムソンらとともに参加。元々ギターレスのキーボード・プログレ・バンドなだけにどのようにギターがフィーチャーされるのか気になるところですが、桃源郷を思わせるような序盤の幻想的なプレイ~旨味たっぷりのスワンピーなプレイが炸裂する後半と見事にマッチしていますよね。名曲!

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Robert Calvert / Lucky Leif And The Longships(1975)

ご存知ホークウィンドのメインメンバーである彼が75年にリリースしたソロアルバム。プロデュースはイーノが担当。
本作でロバーツは、ギターは勿論オルガン、ハーモニカ、パーカッション、バックヴォーカルなど八面六臂の活躍でサウンドを支えています。

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Kevin Ayers / Yes We Have No Mananas, So Get Your Mananas Today(1976)

カンタベリー・シーンきってのボヘミアン詩人、76年作。この曲だけの参加ですが、彼本来のスワンプ風の味のあるプレイもエアーズにかかれば南国リゾート風サウンドに違和感なく溶け込んでしまいます。

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Pink Floyd / Is There Anybody Out There? (The Wall Live 1980-81)

最後はこの大御所バンドのライヴ・アルバムをピックアップ。フロイドのサポートギタリストと言えばスノーウィ・ホワイトが真っ先に思い浮かぶと思いますが、『WALL』リリース後のツアーでは80年ツアーがホワイトで、81年ツアーのギタリストはロバーツなんですよね。そんな80~81年のライヴ音源が収録されている本作で、2人のプレイを聴き比べてみるのも面白いかもしれませんね!

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まだまだ沢山の作品に参加していますが、今回はここまで。
アンディ・ロバーツの在籍グループ&ソロ作品をご紹介したこちらの記事も一緒にお楽しみください☆


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  • PAUL KORDA / PASSING STRANGER

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    VINEGAR JOEの前身バンドDADAにも参加した英SSW。71年の1stソロ。Chris Spedding、Andy Roberts、Ray Russell、Madeline Bell、Doris Troyなど豪華ミュージシャンが参加。タイトなリズム隊をバックに、かきむしられるアコギ、芳醇なトーンのメロウなギター、グルーヴィーなオルガン&ピアノがグイグイと聴き手に迫る楽曲から、美しい陰影を描くアコギのアルペジオに透明感のある流麗なメロディとハーモニーとたゆたう楽曲まで、とにかく楽曲&アンサンブルが絶品。そして何より素晴らしいのがヴォーカルで、ちょっとアシッド臭もあるハイ・トーンが魅力の時にソウルフルで時にハートウォームな歌声はかなりの存在感。牧歌性や土臭さはなく、透明感と緊張感で全体が支配されているのは彼のヴォーカルの力でしょう。ヴァン・モリソン『アストラル・ウィークス』あたりのファンはこちらも是非!

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