2017年12月19日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ: ハード・ロック
アメリカのハード・ロックと言えば、エアロスミス?キッス?チープ・トリック?
アメリカらしいキャッチーなメロディを持つハード・ロックももちろん魅力的ですが、コアなブリティッシュ・ハード・ロックのファンを唸らせるディープな名作もアメリカに数多く残されています。
そうしたバンド達の目指す先にあったのが、言わずと知れたレッド・ツェッペリン。
無名バンドでは破格と言える20万ドルで米アトランティック・レコードと契約し、1stアルバムをリリースする前の68年末にアメリカ・ツアーを敢行。ツアーの評判もあって69年リリースのデビュー作はヒットし、勢いのまま2度目の北米ツアーをスタート。全米中にツェッペリン旋風が吹き荒れる中、69年10月に早くも2nd『レッド・ツェッペリンII』をリリースし、アメリカだけで800万枚を売り上げ、人気を決定的なものにします。
60年代半ばにビートルズの影響で多数のガレージ/フォーク・ロック・バンドが生まれたように、レッド・ツェッペリンの影響で多数のハード・ロック・バンドが生まれたのでしょう。あらためてカケレコでのアメリカン・ハード・ロックの人気作を調べてみると、おぉ、71年の作品が多い!
ということで、「ツェッペリン旋風の中から生まれた1971年のアメリカン・ハード・ロック名作特集」と題して、1971年にリリースされたアメリカン・ハード・ロックの人気作をピックアップいたしましょう。
どうぞお楽しみください!
カケレコのベストセラー・ランキングのアメリカン・ハード・ロック部門で堂々たる1位の作品がこちら!
こ、このソリッド&ヘヴィに畳みかけるイントロのエネルギー!ちょっとカッコ良すぎて笑っちゃいますよ。
ハードロック・ファンは悶絶必至!
なお、ギタリストは、後にジョニー・ウィンターのバンドで2ndギタリストとして活躍する名手のフロイド・ラドフォード!この切れ味、どうりで。
英米混声ハード・ロックと言ったら、カクタスだろうって?
おいおい、俺らも忘れちゃこまるぜ。
ハード&ソリッドな音はツェッペリンにも負けないぜ!
JASON CRESTを母体にアメリカで結成された英米混声ハード・グループ。71年の唯一作。
リズム&リードともに雄弁なプレイを聴かせるギタリストは、録音時なんと15歳!!
恐るべき才能・・・。
元Vanilla FudgeのKey奏者、Mark Steinを中心に結成された米ハード・ロック・グループ。71年作。
サバスやツェッペリンに負けない轟音とエッジはそのままに幽玄さや叙情も加わって、あわわ、こりゃハード・ロック・クラシックだわ~。
ニューヨークはブルックリン出身の轟音ハード・ロック・バンド。71年作の2nd。
パープルとツェッペリンが融合してサイケに接近したみたいなグループがなんとアメリカに居るって?
そんでジャケットはまるでキーフだって!?
米アラバマ産5人組サイケ・ハード・バンドの71年唯一作。原盤は600ドルオーバーの超レア盤としても有名なマニア垂涎盤。
鋭角に切り刻むスリリングなギター、ハイ・スピード&アグレッシヴな暴走ドラム、ハイ・トーンのシャウトを炸裂させるヴォーカル。
とにかくもの凄いテンション。
ツイン・ギターをフィーチャーしたニューヨークの米ハード・ロック・バンド、71年デビュー作。
幻想的なフルートから一転、タイトなドラムが入り、ハードさを徐々に増していき、そしてスティーヴ・マリオットばりのシャウトが炸裂!
ブリティッシュ・ロックの香り漂うハード・ロック・グループによる71年の唯一作。
マイナーなグループですが、JIMI HENDRIXやFACESやKINKSやSAVOY BROWNなどのオープニング・アクトを務めるなど、なかなか活躍したグループのようです。
サバスにロバート・プラントが加入した感じ!?
聴いた瞬間に頭にこびりつくギター・リフが強烈っ!引きずるように重たいけど、エッジも鋭いんだよなぁ。
ハイ・トーンのヴォーカルもエネルギッシュで魅力的。
英国のバンドながら71年に米国のみでリリースされた作品のため、こちらでピックアップ。
バキっと歪んだスリリングなギター、ツェッペリンばりにタイトでヘヴィ級のリズム隊、熱くシャウトするヴォーカル。
バンド全体が塊となったソリッドなアンサンブルは、本格感ぷんぷん。
これだけのクオリティで、なぜ本国イギリスでリリースされなかったのか・・・。
ドクロジャケで有名な1stも名盤ですが、こちらの2ndも負けてませんよ!
汗臭く土埃舞うような力強いリフはそのままに、よりソリッドに磨かれたギターに滲み出るブルージーな哀愁。
非常に「味」のあるサウンドな、テキサス産サイケ・ハード好盤!
デレク&ザ・ドミノスなどで活躍する名ドラマー、ジム・ゴードンがプロデュースし、2曲でキーボード、サックスも演奏している71年の唯一作。
メンバーの大半がティーンエイジャーという若さながら、骨太なギターやオルガン、著名なハードロック・ヴォーカリストもかくやと言わんばかりのパワフルな歌声は見事という他ありません。
マイナーながら熟成された完成度を誇る一枚!
71年の1st『DUST』と72年の2nd『HARD ATTACK』の2in1。
アコースティックなイントロから、鋭角なギター・リフが切れ込む瞬間のカッコ良さときたら!
強烈な哀愁を放つメロディも悶絶。これを聴いてニンマリしないハード・ロック・ファンは居ないはず!
オハイオ出身ハード・トリオのデビュー作。
ツイン・リードじゃないけど、リリカルな楽曲とギターの雰囲気は、ウィッシュボーン・アッシュからの米国からの回答。
これはハーヴェストやネオンあたりのフォーキーなブリティッシュ・ロックが好きならたまらないはず!
サイケな混沌とハードな切れ味を併せ持つサウンドが特徴的な米サイケ・ハード・トリオ。
もっさりなんだかスピーディーなんだか絶妙なたまらんリズム隊を軸に、これまたタメが効いてんだかアグレッシヴなんだか絶妙なたまらんファズギターが炸裂!
「幻のハード・ロック名盤!」的雰囲気抜群なジャケットそのままのサウンドで、これは名盤っ!
いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。
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JASON CRESTのTerry “Nobby” ClarkやKILLING FLOORの Mick Clarkeによってロンドンで結成されたハード・グループ。71年にアメリカで発売された唯一作。ツイン・リード・ギター体制でブルージー&スリリングなギターが左右チャンネルを暴れ回り、ヴォーカルが絞り出すようにシャウトを炸裂!引きずるようなヘヴィなリズムも文句なしの格好良さ。ZEPPELIN級のハード&ソリッドなサウンドが圧巻の名作。
英国出身グループのアメリカでのみリリースされた71年唯一作。(録音もイギリス)バキっと歪んだスリリングなギター、ツェッペリンばりにタイトでヘヴィ級のリズム隊、熱くシャウトするヴォーカル。バンド全体が塊となったソリッドなアンサンブルは、本格感ぷんぷん。各パートそれぞれを見ても、演奏の切れ味抜群。それにしてももの凄い強度と疾走感です。ハード・ロック・ファンは必聴の名作。
アメリカのハード・ロック・トリオ。リック・デリンジャーのプロデュースによる71年の唯一作。ブルースが根っこにあるアグレッシヴかつエモーショナルなギター、ブルージーにシャウトするヴォーカル、力強く疾走するドラムが印象的。哀愁溢れるメロディにも胸が熱くなります。ギタリストのフロイド・ラドフォードは後にジョニー・ウィンターのバンドで2ndギタリストとして活躍します。疾走感の中にも哀愁を忍ばせたブルース・ハードの名作。
米アラバマ産5人組サイケ・ハード・バンドの71年唯一作。原盤は600ドルオーバーの超レア盤としても有名。夢に出てきそうな薄気味の悪いジャケットにまず釘付けになりますが、サウンドの方も“奇妙”と言うのとはまた別物ながら独特の湿った空気感を孕んでいます。ブルース/ジャズを基調とした武骨なサイケ・ハードにプログレ/ジャズ・ロックのエッセンスをまぶしたといった印象。ギターのStan Leeはブルージーな激渋ソロから西海岸フィーリングのジャムまで見事な表現力です。特筆すべきは、深刻なハモンド&深いエコーのかかった激情ヴォーカルが印象的な組曲調の長尺ヘヴィ・サイケ「The Change」。粗削りながら、パープル/ツェッペリンが融合してサイケに接近したようなクラシカルでドライヴ感溢れる英国的名曲です!
ニューヨークはブルックリン出身の轟音ハード・ロック・バンド。71年作の2nd。デビュー作はトリオ編成でしたが、ギタリストが加わり、ツイン・リード編成の4人組で録音されています。荒々しくかっ飛ばす轟音ハード・ロックのデビュー作から一転、アコギによる幽幻なパートやハードさの中に叙情性を感じさせるスローなパートを織り交ぜるなど、ドラマ性を増した重厚なハード・ロックが印象的。凄まじいテンションで鋭角に切れ込むリード・ギターやツェッペリンにも負けないような轟音リズム隊など「元祖ヘヴィ・メタル」と言えるヘヴィネスも健在で、デビュー作に負けず劣らずのハード・ロック・クラシックと言えるでしょう。名作です。
オリジナルと異なるデザインの再発ジャケット(黄色い文字が円形に配置されたオリジナル・ジャケットの【BIGPINK619】と同一タイトル。収録内容は同じなのでご注意ください。)
オリジナルと異なるデザインの再発ジャケット(黄色い文字が円形に配置されたオリジナル・ジャケットの【BIGPINK619】と同一タイトル。収録内容は同じなのでご注意ください。)
盤質:傷あり
状態:良好
米ヘヴィ・サイケ/ハード・ロック・トリオ、71年作。サイケデリックな混沌の中にも、スピード感とキレ味が感じられるエネルギッシュなサウンドが持ち味。ファズ・ギターによるアグレッシヴなギター・リフ、スピーディーに切れ込むギター・ソロ、引きずるようなヘヴィネスと前のめりの疾走感とがバランスしたリズム隊が印象的。「幻のハード・ロック名盤!」の香りいっぱいのジャケットそのままのサウンド。これは名作です。
アメリカ、カリフォルニア州出身。17歳から21歳までの若いメンバー5人で結成されたハード・ロック・グループ、71年発表の唯一作。プロデューサーとしてDEREK & THE DOMINOSのドラマーJIM GORDONが参加しており、2曲でキーボード、サックスも演奏しています。太く力強い音色のギター、オルガンを中心とした骨太なアンサンブルを基調に、叙情的なピアノによるジャズ・テイスト、粘っこいベース、黒人女性コーラスによるスワンプ・テイストなどを取り入れており、洗練されたサウンドが特徴。オルガンをバックに野太くもメロディアスな旋律を奏でるギターがかっこいいです。メロウな曲で強調される埃っぽくも哀愁漂うメロディはプロデューサーが在籍していたDEREK & THE DOMINOSにも共通するものを感じます。知名度は低いながらもオルガン・ハードとしてクオリティの高い一枚。
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