2014年11月20日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
タグ: プログレ
こんにちは、カケレコ店長の田中です。
先日、地元の商工会の研修で行った新潟のスノーピークの本社オフィスに刺激を受け、カケレコ事務所の机の配置換えを行いました。
ガラス張りにカウンターのように机が設置されていたり、バランスボールに座って仕事をしていたり、一角にはウォーキングマシーンなどがあったり、風通しの良いスノーピーク・オフィスを見て、こんな場所で仕事ができたら生産的だろうし、社員満足も高いだろうなぁと感動しました。
スノーピーク・オフィス
カケレコ事務所は狭く窮屈なのですが、出来る限り風通し良く、ということで、事務所の北側にある山の緑が見える窓をスタッフ全員が目にすることができるように机を配置しました。
今のところ快適で、なかなか良い感じになったと思っています^^。
さてさて、昨日入荷したCD、売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップするこちらのコーナー「日々是ロック」。
プログレ、ロック、ジャズ・ロック、サイケ、ハード・ロック、フォークなどジャンルを横断して世界のロックをカケハしてまいります。
まずはここ最近入荷した新譜の中から注目の作品を6枚ピックアップいたしましょう。
ムーン・サファリの2014年ライヴ盤が登場!
大出世作『ラヴァーズ・エンド』、プログレ度を増した名作『ヒムラバッケンVol.1』の楽曲で構成された美麗さとダイナミズムを極めた文句なしの名ライヴ!
緻密なスタジオ・ワークとポップ・センスが光る知性的なプログレ・ポップにはさらに磨きがかかっている印象。
アラン・パーソンズ・プロジェクトのDNAを継ぐベルギー産プログレッシヴ・ポップ・バンド、佳曲ずらりの2014年作!
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ピンク・フロイドやアラン・パーソンズ・プロジェクトを彷彿させる、緻密なスタジオ・ワークとクールなポップ・センスとが絶妙にバランスした知性豊かなプログレッシヴ・ポップが魅力のベルギーのユニット、FISH ON FRIDAYの魅力に迫るインタビュー!
このドイツのベテラン・バンドによる30年越しの2014年デビュー作ですが、ずばりイングランド『ガーデン・シェッド』やロッカンダ・デッレ・ファーテのファンにオススメ!明瞭で突き抜けてドラマティックなシンフォニック・ロック快作!
30年の時を越え、あの東欧が誇るシンフォニック・ロック傑作『火星年代記』の続編がリリース!
デビュー作から40年以上という時が流れていることが信じられないぐらいに、「時」の流れを超越して厳然と存在しているかのようです。純粋無垢な70年作と変わらぬ空気感を持ったセルフ・プロデュースによる2014年作!
長らくCD化が待たれたデイヴ・グリーンスレイドによる76年ソロデビュー作が待望のリイシュー!明瞭でいて淡くリリカルなあのオルガンのトーンが鳴り響くファンタスティックな佳曲ぞろいでグッとくる~。
2014年リリースの新譜は、以下の記事で特集しております。あわせて、チェックください。
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90年代以降にプログレ新鋭シーンが盛り上がり、00年代に入っても注目の作品が続々とリリースされています。その勢い衰えず、次々と優れたプログレ新譜が届く2014年。入荷した注目作をピックアップいたしましょう。
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00年代に入ってジャズ・ロック/チェンバー・ロック/アヴァン・ロックの充実ぶりが凄い!ということで、ユーロ各国から北米、南米まで、世界中から届くジャズ・ロック/チェンバー・ロック/アヴァン・ロックの2014年新譜をピックアップ!
ここからは昨日売れた作品の中からカケレコメンド作品を世界各国よりピックアップしてまいりましょう。
ジャズ・ロックの緻密さと地中海音楽のたおやかさがブレンドしたまばゆい作品が多いイスラエル・ロックの中でも最高峰と言えるのがSHESHET。ハットフィールドの1st/2ndに匹敵する名作!
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本日の「ユーロロック周遊日記」は、イスラエル・ロックを代表する金字塔的名作、SHESHETの77年唯一作『SHESHET』をご紹介
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時に繊細にたゆたい、時にキレ味鋭いフレーズでテンションを増幅させるギター。淡く叙情的なハモンド・オルガン。そして、流れるように美しくアイロニーやユーモアもたっぷりな愛すべきメロディとヴォーカル。そんなハットフィールドに通じる作品を世界中からピックアップ!
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SHESHETやKTZAT ACHERET(NO NAMES)をはじめ、ジャズをベースにした洗練された演奏と巧みなポップ・センスがブレンドしたまばゆい音楽の宝庫、イスラエルを大特集!
後にスペインを代表する音楽家となるJoan Albert Amargosが若い日に結成したジャズ・ロック/アヴァン・ロック・グループ。
アレアやSHESHETとも呼応した地中海プログレの傑作!
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スペインはバルセロナのジャズ・ロック・シーンの名グループ、MUSICA URBANAがZELESTEレーベルよりリリースした76年作1st『MUSICA URBANA』をピックアップ!
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70年代にスペインでおこったロック・ムーヴメント「Musica Laietana ライエターナ・ミュージック」を特集!
フランスのカルプ・ディアンがクリムゾンではなくイエスを指向したら、こんなサウンドを奏でるかもしれません。
アルゼンチンが誇るシンフォニック・ロック名作!
イタリアが誇る現代チェンバー・ロック最高峰のグループ。
レッドゾーンを振り切るテンションみなぎる演奏は、ヘンリー・カウやクリムゾン『太陽と戦慄』にも負けてない・・・。
それにしても圧倒的な強度。
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05年に実験的なロックのためのフェスを開催するために設立され、翌06年に、YUGENの作品をリリースし、レーベルとしてもスタートしたイタリアに本拠を置くAltrock Productionsを特集!
あのチャイコフスキーも輩出したサンクトペテルブルク音楽院で学んだ作曲家/Key奏者率いるロシア新鋭。
彼らの作品の中では、ロマンティシズム香るリリカルな曲が多く収められているファンタスティックな一枚。感動的ですよ~。
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あのチャイコフスキーも輩出したサンクトペテルブルク音楽院出身で、作曲家/Key奏者のGennady Ilyinにより94年に結成された、90年代以降のロシア・プログレを牽引するグループ、LITTLE TRAGEDIESを特集!
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クラシカルな美旋律に彩られたドラマティックなキーボード・プログレをピックアップ!往年の名作から90年代以降の新鋭作品までセレクトいたしましたよ~。
この透明感溢れるリリシズムとファンタジー。これぞ北欧プログレの魅力ですよね。
アネクドテンに通じるタイトさもあって、このスウェーデン発の新鋭、良いです。
1st、2ndともにカケレコ・ロングセラーのポーランド屈指のシンフォ新鋭による2014年作3rd!
より鋭さをましたロック的ダイナミズムと東欧らしいメランコリーとが織り成すメロディアスさを極めた傑作!
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2000年代以降のポーランド屈指のプログレ新鋭LOONYPARKを特集!リーダーのソロワークも含めた軌跡を辿ります。
フランスより登場したヘヴィ・プログレの恐るべき新鋭、13年2nd。
『MDK』マグマか『RED』クリムゾンかという迫り来る音塊の如きヘヴィ・アンサンブルに、これまた嵐のように吹きすさぶ轟音メロトロンが強烈すぎ!
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マグマに魅せられたZEUHL(ズール)系の新旧作品をリリースするフランスのSOLEIL ZEHULレーベルのカタログから注目の作品をピックアップ。
これ本当に米国産?まるでユーロ・ジャズ・ロック!
炸裂するジョン・マクラフリンばりの硬質なギターを中心にエキセントリックに疾走するジャズ/フュージョン・ロック!
このテンション凄まじい・・・。
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世界中より、シャープに引き締まったテクニカルかつ流麗なジャズ・ロック作品をセレクトしてまいりましょう。
ラストはニッチな英米ロックをそれぞれ1枚ピックアップ!
英ポップ・ファンなら冒頭の20秒で涙ぐむことでしょう。カケレコが最もプッシュするニッチ・ポップの一枚!
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2人のシンガーソングライターが英国の田園風景をバックに紡ぐ美しいメロディと2人の歌声が奏でる穏やかなハーモニー。ジョンとポールの国、イギリスから生まれたそんな愛すべきデュオ達をピックアップ!
初期オールマン・ブラザーズや『SUPER SESSION』あたりが好き? なら、このディープ盤は超オススメ!
腰を揺らすビート、バキバキに歪んだリード・ギター、極めつけは、グルーヴィーに炸裂するオルガン!
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いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。
またお会いいたしましょう。
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聴かなくなったプログレ&オールド・ロックのCDがございましたら、カケレコを是非ご検討ください。
1枚1枚、専任スタッフが丁寧に査定させていただきます。
「カケレコのとことん査定」、詳しくはこちら。
http://kakereco.com/about_assess.php
VELVET OPERA〜STRAWBSで活躍したRichard Hudson(G/Vo)、John Ford(G、B、Vo)の2人によるデュオ。73年作の1st。ポール・マッカートニー直系のメロディ・センスと英国的な哀愁がにじみ出たヴォーカル&メロディがとにかく絶品。Gerry Raffertyあたりに通ずる雰囲気を感じます。中域がまろやかなメロウなギターを中心に、ピアノ、ストリングス、キーボード、バンジョーなどが、メロディを優しく包み込みます。スウィートで憂いのあるハーモニーと哀愁のバンジョーが胸に染みる「Angels」、必殺のメロディと格調高くリリカルなピアノ&ストリングスが素晴らしすぎる「I Wanted You」、ポール・マッカートニーが作るアコースティックな小曲に通ずる「Let Her Cry」、鮮やかな展開が見事なビートリッシュな「Revedations」など、とにかくキャッチーなメロディ・センスと奥行きのあるアレンジが素晴らしすぎます。メロディアスな曲だけでなく、1曲目「Crying Blues」など、粘っこくファンキーなリズムがキャッチーなメロディに絡みつくハード・ポップも魅力的。ブリティッシュ・ポップのファンは絶対に買いの一枚。おすすめです。
米ブルース・ロック/ハード・バンド、72年に録音されながらお蔵入りとなった幻の作品。腰を揺らすエネルギッシュなビート、バキバキに歪んだブルージーかつアグレッシヴなリード・ギター、そして極めつけは、グルーヴィーに炸裂するオルガン!まるでライヴのように、ギター、オルガン、ドラムが交互にソロを取りながら前のめりに畳みかける4曲目「Blister」は悶絶のカッコ良さ!初期オールマンや『SUPER SESSION』あたりが好みであれば、もうヤられるはずです。おすすめ!
ロシア南西でウクライナに近い町、クルスク出身。あのチャイコフスキーも輩出したサンクトペテルブルク音楽院で学んだ作曲家/Key奏者のGennady Ilyinにより94年に結成された90年代以降のロシア・プログレ・シーンを代表するキーボード・プログレ・バンド。2011年作。彼らの楽曲は大きく、ロシア近現代クラシックにHR/HMのダイナミズムを注入した鮮烈な曲と、ロマンティシズム香るリリカルな曲とに分けられますが、本作は、後者のリリカルな楽曲が多くを占めている印象。イントロから溢れだす、ギターとキーボードのユニゾンで奏でられる、まるでキャメルのような伸びやかなロング・トーンのメロディアスなフレーズ。そして、ロシア語によるシアトリカルなヴォーカルにより歌われるリリカルなメロディとそれを格調高く彩る流麗なピアノ。まるでトレースのようにコロコロとカラフルな音色のキーボードが転がるファンタスティックなパートも良いし、終始、陽光に包まれたようなアンサンブルに満ち溢れています。美しい詩情をドラマティックに彩る、ここぞで炸裂するメタリックなギターとドラムによるアクセントも印象的。ファンタスティックかつ壮大な傑作!
スペインはバルセロナ出身、チェンバー/ジャズ・ロックの名グループ。76年にZELESTEレーベルよりリリースされた1st。後にクラシックから映画/演劇音楽でも名を残し現代スペインを代表する音楽家となるJoan Albert Amargosを中心に、60年代末から活躍するブラス・ロック・バンドMAQUINA!のメンバー、BARCELONA TRACTIONのKey奏者により結成。英米ロックから解放されたスパニッシュ・ロックの確立を目指していたようで、地中海音楽やアンダルシア音楽をはじめ、スペインのオペラであるサルスエラ(Zarzuela)も取り込んだチェンバー・ロックが特徴です。緻密かつ地中海の香り漂う芳醇なサウンドは、HATFIELD & THE NORTHのファンをはじめ、イスラエルのSHESHETやイタリアのAREAやPICCHIO DAL POZZOのファンにはたまらないはず。若きJoan Albert Amargosの才気ほとばしるイマジネーション豊かな名品です。
ポーランド出身、女性ヴォーカルを擁するシンフォニック・ロック・グループ。前作『STRAW ANDY』からメンバー変わらずに制作された14年作3rd。エッジの立ったトーンで刻まれるギター、肉感的なドラムをまばゆい光で包み込むようなシンセによるデジタル・ビート、緩急をつけて時にスピーディーに突っ走る展開など、デビュー作からロック的躍動感を増した2ndからさらにダイナミズムが増した印象。アンサンブルや展開は鋭くなっているものの、このバンドの持ち味である東欧的なメランコリーはそのままで、常に叙情がたなびいています。陰影からくっきりと情景が目に浮かびあがるサウンドは並のバンドには出せないでしょう。しっとりと伸びやかに歌い上げる女性ヴォーカルとドラマティックなメロディは相変わらず絶品。前作で覚醒したバンドがさらに堂々と、自信に満ち溢れて鳴らしたメロディアス・ロックの傑作です。
東欧のみならずユーロ屈指と言えるシンフォニック・ロック傑作『火星年代記』を84年に残したハンガリーの名グループによる、『火星年代記』の続編として制作された2014年作。オリジナル・メンバーのRobert Erdesz(Key)、Attila Kollar(Flute)、Laszlo Gomor(Dr)を中心に録音されていて、深淵なトーンで荘厳に鳴り響くシンセ、時に幻想的に流れ、時に躍動するフルートなど、往年の重厚なるサウンドが見事に蘇っています。力強くタイトなリズム隊、伸びやかに奏でられるギターなどによるモダンなサウンドとのバランスも絶妙。スラヴ的なエキゾチズムも盛り込みつつ、これでもかとドラマティック&エネルギッシュに展開していく壮大なシンフォニック絵巻が圧巻なさすがの傑作と言えるでしょう。
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