【ユーロロック周遊日記】北欧フィンランドのヘヴィ・プログレ・バンドOVERHEADの12年作『OF SUN AND MOON』

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毎回ユーロロックの名盤をピックアップしてご紹介する「ユーロロック周遊日記」。本日は新鋭より、北欧はフィンランドのヘヴィなプログレ・グループOVERHEADによる12年作『OF SUN AND MOON』をピックアップいたしましょう。

OVERHEADは、02年に1stアルバムを発表、現在までにライヴ・アルバムを含め5枚の作品をリリースしている新鋭グループです。バンドは5人編成で、リズム隊にキーボード、ギター、そしてフルートを兼任するヴォーカルという、初期GENESISを彷彿させる構成となっています。

しかし音の方は、KING CRIMSONを中心に70年代プログレの様式を踏襲した構築性・ドラマティックさを持ちつつも、新鋭らしいモダンなヘヴィネスやスタイリッシュさが全編に貫かれた、ヴィンテージとモダニズムが見事なバランスで均衡するヘヴィなプログレッシヴ・ロック。静謐なパートでリリシズムたっぷりに鳴らされるフルートが、ヘヴィなサウンドの中で効果的に浮かび上がってくる点も特徴的です。またキレのあるヴォーカルも抜群に素晴らしく、いい意味でプログレ的ではないエモーショナルな歌声が彼らのサウンドをよりカッコよく聴かせているんですよね～。

では12年作『OF SUN AND MOON』からのナンバーをお聴きください♪

1.LOST INSIDE

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4.AFTERMATH

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8.ALIVE

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いかがですか？初期作に比べ若干ヴィンテージプログレ感は後退したものの、ギターを中心にヘヴィに刻まれる音像の中にフッと現れる物悲しい哀愁の旋律は、CRIMSONやFLOYDの音楽性にも相通じるものが感じられます。これだけパワフルで重いサウンドにもかかわらず、楽曲の作りがしっかりとプログレしている点がこのバンドのクレバーさとも言えるかもしれません。スピーディーでテクニカルでスタイリッシュ。「カッコいいプログレ」像にピタリとハマるサウンドを聴かせる好グループですね！