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【ユーロロック周遊日記】ロシアの実力派シンフォ・バンドLITTLE TRAGEDIESのkey奏者Gennady Ilyinによる00年傑作ソロ『Sun Of Spirit』

一日一枚ユーロロックの名盤をピックアップしてご紹介する「ユーロロック周遊日記」。本日は、ロシアが誇る実力派シンフォニック・ロック・バンドLITTLE TRAGEDIESの00年リリース作『Sun Of Spirit』をピックアップいたしましょう。

94年に結成されたLITTLE TRAGEDIESは、LOST WORLDと並ぶ現代ロシアを代表するプログレ・バンド。バンドとしての彼らについてはこちらの特集をご覧ください♪


LITTLE TRAGEDIES特集!~新鋭プログレ随一の大スケールで迫り来る劇的なクラシカル・シンフォ・バンド!

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さて今回ご紹介する00年作は、名義こそバンドとしてのLITTLE TRAGEDIESなのですが、実際にはバンドの中心メンバーのkey奏者Gennady Ilyinによる98年録音のソロアルバム。それ以外の参加は一部でギターを弾いているIgor Mikhelのみで、ほぼGennadyが駆使する各種キーボードによる多重録音によって制作されています。

気になるその内容ですが、ENIDやBANCO、ELPがお好きな方ならまず間違いないだろうと言える、クラシカルなキーボード・シンフォの大傑作なんです。

まずなにより素晴らしいのはシンセをフルに駆使した音作りで、ストリングスやホーンを模したスケール感のあるシンセ・サウンドが、文字通りクラシックの交響曲を思わせる壮大さで聴き手に迫ります。

試聴 Click!

きらびやかな音色のシンセをふんだんに用いた絢爛豪華なシンフォニック・ロック・パートの完成度も素晴らしく、まるで70年代のENIDのクラシカルに広がる壮大なサウンドをバックにエマーソンの疾走感溢れるキーボードプレイを聴かせているかのような、キーボード・プログレ・ファンにはたまらない演奏が最後まで繰り広げられます。ロシア語のエキゾチックで少し硬めの語感も、この壮大なサウンドになかなかマッチしていますよね。

試聴 Click!

古くより現代音楽やクラシカルなプログレ作品の名作が数多く生まれてきたロシアですが、この作品で聴かれるスケール感いっぱいの本格はクラシカル・サウンドと、華やかなポップセンスとの融合度合いは、過去に例を見ない完成度の高さだと断言!

LITTLE TRAGEDIESのヘヴィでアグレッシヴな作風とはまた一味違う端正なクラシカル・プログレの名作ですよね。ENIDほか上記のバンドのファンなら是非聴いてもらいたいという理由、お分かりいただけたのではないでしょうか。

LITTLE TRAGEDIES(MT)の在庫

  • LITTLE TRAGEDIES(MT) / CROSS

    ロシアの90年代プログレシーンを牽引する世界基準のキーボード・プログレ・グループ、08年作

    ロシア南西でウクライナに近い町、クルスク出身。あのチャイコフスキーも輩出したサンクトペテルブルク音楽院で学んだ作曲家/Key奏者のGennady Ilyinにより94年に結成された90年代以降のロシア・プログレ・シーンを代表するキーボード・プログレ・バンド。08年作。豊穣なロシア近現代クラシックに根ざしたキーボード・ワークとメタリックなギター&リズム隊による対比によるダイナミックなサウンドは本作でも健在ですが、00年代はじめの硬質なサウンドと比べると、だいぶヴィンテージ側に振れて、マイルドに一体感溢れるサウンドとなっている印象。独特の語感を持つロシア語のヴォーカルなど、ロシアならではの哀感も特徴で、ハンガリーのソラリスに通じるような、垢抜けなさもまた魅力。イタリアのレ・オルメや東欧のソラリスあたりのユーロ・キーボード・ロックのファンが何か新鋭を聞いてみたい、という時に最適な一枚と言えるでしょう。

  • LITTLE TRAGEDIES(MT) / PARIS SYMPHONY

    現ロシアを代表するシンフォ・バンド、97年当時はお蔵入りとなった実質的なデビュー作、09年リリース

    ロシア南西でウクライナに近い町、クルスク出身。あのチャイコフスキーも輩出したサンクトペテルブルク音楽院で学んだ作曲家/Key奏者のGennady Ilyinにより94年に結成された90年代以降のロシア・プログレ・シーンを代表するキーボード・プログレ・バンド。97年にGennadyがパリを訪れた際にインスピレーションに打たれて作曲&録音したバンド初録音作品ながら、当時はリリースされなかった幻の作品。当時は、ギターレスのキーボードトリオ編成で、00年にギターが加わって以降のモダンなヘヴィネスを持った作品に比べ、ヴィンテージなサウンドが特徴です。キース・エマーソンゆずりのけたたましいムーグ・シンセを中心とする、クラシカルな気品とともに暗黒の攻撃性に満ちたダイナミックなキーボード・プログレが印象的。なぜこのクオリティで、どこからも当時リリースされなかったのか・・・。実質デビュー作といえる、若きGennadyの溢れんばかりの才気がつまった名作!

  • LITTLE TRAGEDIES(MT) / OBSESSED

    ロシアの90年代プログレシーンを牽引する世界基準のキーボード・プログレ・グループ、11年作

    ロシア南西でウクライナに近い町、クルスク出身。あのチャイコフスキーも輩出したサンクトペテルブルク音楽院で学んだ作曲家/Key奏者のGennady Ilyinにより94年に結成された90年代以降のロシア・プログレ・シーンを代表するキーボード・プログレ・バンド。2011年作。彼らの楽曲は大きく、ロシア近現代クラシックにHR/HMのダイナミズムを注入した鮮烈な曲と、ロマンティシズム香るリリカルな曲とに分けられますが、本作は、後者のリリカルな楽曲が多くを占めている印象。イントロから溢れだす、ギターとキーボードのユニゾンで奏でられる、まるでキャメルのような伸びやかなロング・トーンのメロディアスなフレーズ。そして、ロシア語によるシアトリカルなヴォーカルにより歌われるリリカルなメロディとそれを格調高く彩る流麗なピアノ。まるでトレースのようにコロコロとカラフルな音色のキーボードが転がるファンタスティックなパートも良いし、終始、陽光に包まれたようなアンサンブルに満ち溢れています。美しい詩情をドラマティックに彩る、ここぞで炸裂するメタリックなギターとドラムによるアクセントも印象的。ファンタスティックかつ壮大な傑作!

  • LITTLE TRAGEDIES(MT) / AT NIGHTS

    ヴィンテージ・キーボードが躍動するクラシカルかつダイナミックなキーボード・プログレ、00年代以降のロシア・プログレの最高峰!

    本格的な音楽教育を受け、交響曲も書けるほどにクラシックに精通したKey奏者&コンポーザーのGennady Ilyinを中心に、ロシア南西部のウクライナ国境に近い町クルスクで結成された新鋭プログレ・グループ。2014年リリースの恐らく9枚目。エネルギッシュかつ流麗に鳴らされるムーグのリード、そこに時にユニゾンで超絶的に合わせ、時に単独で鳴り響くハモンド。オープニングから躍動するヴィンテージ・キーボードのスリリングな演奏に言葉を失います。タイトかつアグレッシヴなリズム隊とエッジの立ったギターのリフによるロック的ダイナミズムも印象的で、EL&Pをモダンなヘヴィネスでアップデートしたような重厚極まるキーボード・プログレを基調に、クラシック直系の華麗なキメのパートを挟みつつ、これでもかとドラマティックに展開していきます。一転して、音が瑞々しく響く格調高いピアノによる静謐なパート、管楽器が豊かに鳴るロマンティシズム溢れるパートも絶品ですし、ロシア語によるエモーショナルかつ演劇的なヴォーカルか醸すもの悲しさも特筆。「静」と「動」の鮮烈な対比。LOST WORLDと並ぶ現代ロシア・プログレ屈指のグループによる渾身の大傑作です。

  • LITTLE TRAGEDIES(MT) / PORCELAIN PAVILION

    現ロシアを代表するテクニカル・シンフォ・バンド、99年作

    LOST WORLDとともに現在のロシアを代表するシンフォ・バンド、99年録音作。『SUN OF SPIRIT』同様、LITTLE TRAGEDIE名義ではあるものの実質的にはキーボーディストGENNADY ILYINのソロ作品。ギタリストの参加を除いてキーボードの多重演奏のみによる演奏という点は『SUN OF SPIRIT』と変わらないものの、純クラシカルな印象が強かった前作と比べ、こちらは打ち込みリズムを大きく取り入れ、よりロックらしい躍動感が感じられるバンド・アンサンブル的な音作りがされているのが特徴。後のバンドとしてのLITTLE TRAGEDIESのサウンドにぐっと近づいています。荘厳なシンセやオルガンが鳴り響く中を、ギターがヘヴィに切れ込んでくる場面などはまさにLT!ドラマティックに歌い込むロシア語ヴォーカルもすばらしい。硬質な音使いとクラシカルな優雅さが絶妙にバランスした音楽性は、まさにロシアという国からイメージされる音そのもの。LT前夜という位置づけにとどまらない、素晴らしい完成度を誇る一枚です。

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