プログレッシヴ・ロックの中古CD豊富!プログレ、世界のニッチ&ディープな60s/70sロック専門ネットCDショップ!

プログレ、60s/70sロックCDのネット通販/買取

24時間以内発送(土・日・祝は翌営業日)、6,000円以上送料無料

COMPANYIA ELECTRICA DHARMA特集 ~スパニッシュ・ロックの名グループ~ ユーロ・ロック周遊日記

本日の「ユーロロック周遊日記」は、スパニッシュ・ロック・グループCOMPANYIA ELECTRICA DHARMAをご紹介いたしましょう。

COMPANYIA ELECTRICA DHARMAはバルセロナ出身、ギター、サックス、ドラムのFortuny3兄弟を中心とするグループで、70年代半ばにバルセロナのライヴハウスZELESTEを中心に起こったジャズ/アヴァン・ロック・ムーヴメント「ライエターナ・ミュージック」の代表格。

デビュー時はマイルス・バンドもびっくりなエレクトリック・ジャズでしたが、その後、カタルーニャ民族音楽色/地中海色を増していきながら独自のスパニッシュ・ロックを確立。80年代、90年代も音楽性を変えながら第一線で活動を続け、00年代に入ってもアルバムをリリースするなど精力的なスペインを代表するグループです。

それでは、早速、75年作のデビュー作を聴いていきましょう。

75年デビュー作『DIUMENGE』

後には民族音楽的なサウンドを確立しますが、デビュー作録音時は、マイルス・デイヴィスやウェザー・リポートなどエレクトリック・ジャズ/フュージョンにメンバーが傾倒していたようで、テクニカルかつ流麗なジャズ/フュージョン・ロックが特徴。

オープニング・ナンバーをお聴きください。

Fesomies Urbanes

試聴 Click!

手数多くシャープなドラム、よく動くベースによるキレ味鋭いリズム隊をバックに、左CHではギターがジョン・マクラフリンばりのゴリゴリとアグレッシヴなギターを炸裂し、右CHではエレピがテクニカルかつ浮遊感あるフレーズで音空間を広げます。そして、中央で柔らかにむせぶソプラノ・サックス。それにしても圧倒的なテクニックで、英ブランドXやアイソトープと比べても一歩も引かない超絶インプロを聴かせています。

合間にはフラメンコ・ギターによるフォーキーなナンバーや、エキゾチックなパーカッションをバックにサックスがたゆたうナンバーあり、地中海&カタルーニャ地方ならではの香りも添えます。

ジャズ/フュージョン・ロックとしてユーロ屈指と言って過言ではない名作ですね。

76年作2nd『L’OUCOMBALLA』

Zelesteよりリリースされた2nd。

デビュー時にこれだけのテクニカルかつ流麗なジャズ・ロックを確立しておきながら、オリジナリティに欠けると音楽性を一蹴し、民族音楽との融合を目指します。

そして、カタルーニャ地方の民族音楽や地中海音楽のエッセンスとジャズ&ロックを結びついたサウンドを指向して出来上がったのが本作。

ハーモニカやウッドベースやテノーラというスペインの民族木管楽器(チャルメラ風!)やアコーディオンやスパニッシュ・ギターが彩るたおやかな地中海ロックが印象的。

ここぞではキレのあるジャズ・ロック・アンサンブルも飛び出し、まるで「マイルス・バンドがチンドン屋をやったら?」といった感じの痛快かつ流麗なサウンドを聴かせます。

サムラ的舞踏音楽フレイヴァー、アレアに通じる硬質なウネリ、イスラエルのシェシェットを彷彿させる地中海のたおやかさとがブレンドしたようなサウンドは個性抜群。

T5: 「Mater Maritima」

試聴 Click!

T4「Ball Llunatic-toc」の2012年ライヴ

収録曲の2012年のライヴ映像も発見!

聴衆の熱狂ぶり。スペインの国民的バンドと言っても過言ではありませんね!

試聴 Click!

77年作3rd『TRAMUNTANA』

Zelesteよりリリースされた3rd。

地中海色を増した前作の延長線上に、一気に洗練を増したのが本作。

細かいリズムを軽快に切り刻むキレ味抜群のドラム、よく動くベース、淡い陰影と浮遊感を加えるエレピ、そしてサムラを彷彿させるツブ立ちの良さとジョン・マクラフリン的ジャズ・ロック・フィーリングが織り成すテクニック&センス抜群のエレキ・ギター。そこに地中海フレイヴァーを加えるスペインの民族木管楽器テノーラによるエキゾチックな旋律がシャープな演奏に違和感なく溶け込んでいて恐るべし。

T2「Focs De Sant Joan」

試聴 Click!

78年作4th『L’ANGEL DE LA DANSA』

最高傑作とされる78年作の4th。

初期のフュージョン色はいよいよ薄まり、サムラもびっくりな民族舞踏的&チンドン屋的ロックをエネルギッシュに展開。細かいリズムで切り返しまくるリズム隊、ツンツンと尖ったトーンでシャープに畳みかけるギター、そしてスペインの民族木管楽器テノーラによる素っ頓狂なチャルメラ風フレーズ。

手工芸品のように温かな北欧のサムラとは違って、地中海の陽光溢れる快活さが溢れていてとにかく痛快。さすがにデビュー時にはマイルス・バンドもびっくりなジャズ/フュージョン・ロックをこなしていただけあって、演奏のキレ味は抜群。

それにしても、アカデミックさと大道芸的ノリを併せ持つサウンドは唯一無比!これは素晴らしいですよ~。

この作品からの動画が残念ながら見つからなかったので、77年のライヴ・ハウスZELESTEでのライヴ映像をご紹介!

試聴 Click!

いかがでしたか?

それにしてもこのクオリティでこの知名度の低さときたら!サムラに比肩する名グループで、もっともっと評価されてしかるべきですよね。

特にギタリストのEsteve Fortunyは、ICEBERGのMax Sunyerと並び称されるべき名手!


MAQUINA!特集 ~スパニッシュ・ジャズ・ロック/ブラス・ロックの名グループ~ 【ユーロ・ロック周遊日記】

【関連記事】

MAQUINA!特集 ~スパニッシュ・ジャズ・ロック/ブラス・ロックの名グループ~ 【ユーロ・ロック周遊日記】

スパニッシュ・プログレ黎明期を代表するグループであり、イギリスのニュークリアスやパトゥに比肩すると言って過言ではないもっともっと再評価されるべきグループ、MAQUINA!を特集!


Musica Laietana ライエターナ・ミュージック特集~スペインはバルセロナで起こったジャズ・ロック・ムーヴメント

【関連記事】

Musica Laietana ライエターナ・ミュージック特集~スペインはバルセロナで起こったジャズ・ロック・ムーヴメント

70年代にスペインでおこったロック・ムーヴメント「Musica Laietana ライエターナ・ミュージック」を特集!

COMPANYIA ELECTRICA DHARMAの在庫

  • COMPANYIA ELECTRICA DHARMA / DIUMENGE

    スペインはバルセロナ出身、75年作1st、英ブランドXと比べても一歩も引かないテクニカルかつ流麗なジャズ・ロック傑作

    スペインはバルセロナ出身、ギター、サックス、ドラムのFortuny3兄弟を中心とするグループで、70年代半ばにバルセロナのライヴハウスZELESTEを中心に起こったジャズ/アヴァン・ロック・ムーヴメントの代表格。75年にEdigsaよりリリースされた1st。後には民族音楽的なサウンドを確立しますが、デビュー作録音時は、マイルス・デイヴィスやウェザー・リポートなどエレクトリック・ジャズ/フュージョンにメンバーが傾倒していたようで、テクニカルかつ流麗なジャズ/フュージョン・ロックが特徴。手数多くシャープなドラム、よく動くベースによるキレ味鋭いリズム隊をバックに、左CHではギターがジョン・マクラフリンばりのゴリゴリとアグレッシヴなギターを炸裂し、右CHではエレピがテクニカルかつ浮遊感あるフレーズで音空間を広げます。そして、中央で柔らかにむせぶソプラノ・サックス。それにしても圧倒的なテクニックで、英ブランドXやアイソトープと比べても一歩も引かない超絶インプロを聴かせています。合間にはフラメンコ・ギターによるフォーキーなナンバーや、エキゾチックなパーカッションをバックにサックスがたゆたうナンバーあり、地中海&カタルーニャ地方ならではの香りも添えます。ジャズ/フュージョン・ロックとしてユーロ屈指と言って過言ではない名作。

  • COMPANYIA ELECTRICA DHARMA / L’OUCOMBALLA

    76年作、スペインはバルセロナの名グループ、ジャズ/フュージョンと地中海民族音楽フレイヴァーとがいよいよブレンドした傑作2nd

    スペインはバルセロナ出身、ギター、サックス、ドラムのFortuny3兄弟を中心とするグループで、70年代半ばにバルセロナのライヴハウスZELESTEを中心に起こったジャズ/アヴァン・ロック・ムーヴメントの代表格。76年作にZelesteよりリリースされた2nd。デビュー作は、英ブランドXにも負けないテクニカルかつ流麗なジャズ・ロック傑作でしたが、オリジナリティに欠ける、として本人達は納得できていなかったようです。そこで、カタルーニャ地方の民族音楽や地中海音楽のエッセンスとジャズ&ロックを結びついたサウンドを改めて指向し、出来上がったのが本作。ハーモニカやウッドベースやテノーラというスペインの民族木管楽器(チャルメラ風!)やアコーディオンやスパニッシュ・ギターが彩るたおやかな地中海ロックが印象的。ここぞではキレのあるジャズ・ロック・アンサンブルも飛び出し、まるで「マイルス・バンドがチンドン屋をやったら?」といった感じの痛快かつ流麗なサウンドを聴かせます。サムラ的舞踏音楽フレイヴァー、アレアに通じる硬質なウネリ、イスラエルのシェシェットを彷彿させる地中海のたおやかさとがブレンドしたようなサウンドは個性抜群。もっともっと評価されてしかるべき恐るべしグループです。

  • COMPANYIA ELECTRICA DHARMA / TRAMUNTANA

    スペインはバルセロナの名グループ、77年3rd、ジャズ/フュージョンと地中海民族音楽フレイヴァーとがブレンドしたサウンドは北欧サムラにも比肩する完成度!

    スペインはバルセロナ出身、ギター、サックス、ドラムのFortuny3兄弟を中心とするグループで、70年代半ばにバルセロナのライヴハウスZELESTEを中心に起こったジャズ/アヴァン・ロック・ムーヴメントの代表格。77年にZelesteよりリリースされた3rd。ジャズ/フュージョン・ロックの傑作デビュー作から、一転して2ndでは地中海フレイヴァーが香るサウンドでオリジナリティを確立。その延長線上で、一気に洗練を増したのが本作。細かいリズムを軽快に切り刻むキレ味抜群のドラム、よく動くベース、淡い陰影と浮遊感を加えるエレピ、そしてサムラを彷彿させるツブ立ちの良さとジョン・マクラフリン的ジャズ・ロック・フィーリングが織り成すテクニック&センス抜群のエレキ・ギター。そこに地中海フレイヴァーを加えるスペインの民族木管楽器テノーラによるエキゾチックな旋律がシャープな演奏に違和感なく溶け込んでいて恐るべし。それにしてもこのクオリティでこの知名度の低さときたら!サムラに比肩する名グループ。ギタリストのEsteve Fortunyは、ICEBERGのMax Sunyerと並び称されるべき名手!

  • COMPANYIA ELECTRICA DHARMA / L’ANGEL DE LA DANSA

    スペインはバルセロナの名グループ、78年作、ジャズ/フュージョンと地中海民族音楽フレイヴァーとがブレンドしたサウンドは北欧サムラにも比肩する完成度!

    スペインはバルセロナ出身、ギター、サックス、ドラムのFortuny3兄弟を中心とするグループで、70年代半ばにバルセロナのライヴハウスZELESTEを中心に起こったジャズ/アヴァン・ロック・ムーヴメントの代表格。最高傑作とされる78年作の4th。初期のフュージョン色はいよいよ薄まり、サムラもびっくりな民族舞踏的&チンドン屋的ロックをエネルギッシュに展開。細かいリズムで切り返しまくるリズム隊、ツンツンと尖ったトーンでシャープに畳みかけるギター、そしてスペインの民族木管楽器テノーラによる素っ頓狂なチャルメラ風フレーズ。手工芸品のように温かな北欧のサムラとは違って、地中海の陽光溢れる快活さが溢れていてとにかく痛快。さすがにデビュー時にはマイルス・バンドもびっくりなジャズ/フュージョン・ロックをこなしていただけあって、演奏のキレ味は抜群。それにしても、アカデミックさと大道芸的ノリを併せ持つサウンドは唯一無比。もっともっと評価されるべきユーロ屈指のグループ。これは素晴らしいですよ〜。

「COMPANYIA ELECTRICA DHARMAの在庫」をもっと見る

コメントをシェアしよう!

あわせて読みたい記事

中古CD買取案内

カケレコ洋楽ロック支店

新着記事

もっと見る

プロのライター&ミュージシャンによるコラム好評連載中!

文・市川哲史

文・深民淳

文・舩曳将仁

文・netherland dwarf

人気記事ランキング

* RSS FEED

ロック探求特集

図表や代表作品のジュークボックスなどを織り交ぜ、ジャンル毎の魅力に迫ります。