2013年11月28日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
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こんにちは。
カケレコ店長の田中です。
昨日売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップするコーナー。
プログレ、ロック、ジャズ・ロック、サイケ、ハード・ロック、フォークなどジャンルを横断して世界のロックをカケハしてまいります。
今日は10月にリイシューされてから大人気のマジカル過ぎるユーロ・ロック傑作からスタート!
旧ユーゴで現セルビアはベオグラード出身のプログレ・グループ、世界進出に向けてイタリアのRICORDIよりリリースされた74年作2nd。
旧ユーゴ最高峰!というより、ユーロ・ロック最高峰と言えるほどの一大プログレ傑作。ジェントル・ジャイアントばりの超絶技巧とメロディ・センスとハーモニー。これでもかと畳みかけて圧巻!
旧ユーゴに加えて、ルーマニアの作品も数枚一緒にリイシューされましたが、その中で特に人気なのがこれ。
ルーマニアのグループ、75年のデビュー作。
ジェスロ・タルばりにフルートが吹き荒れたり、イ・プーもびっくりの美メロバラードを聴かせたり、キャパビリティ・ブラウンばりのニッチ・ポップがあったり、このグループ、良いです!
プログレッシヴでニッチ・ポップ的なユーロ・ロックと言えば、これもよく売れています。
67年にビート・ロック・シンガーとしてデビューしたフランスのSSW。仏EMIより71年にリリースされたプログレッシヴな3rd。
フランスらしい静謐でドリーミーなリリシズムに溢れつつも、実験精神にも満ちたアーティスティックな美曲ぞろい。フロイドの『おせっかい』あたりのファンから、レイト60sのサイケ・ポップのファンまでオススメできる仏EMIからの71年作。
11月12日に世界のニッチなサイケ・ポップとして特集しましたが、その中で紹介した作品もピックアップ。
コリン・ブランストーン、グレアム・ナッシュ、ポール・マッカートニーがトリオを組んで、ジョージ・マーティンがプロデュースしたようなグループをデンマークで発見っ!
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イギリスのレイト60sサイケ・ポップをディープな作品中心に聴いたあと、ユーロや南米の作品も聴いてまいりましょう。それでは、冬のマジカル・サイケ・ポップ・ドライヴ、スタート!
さぁ、ここからは60年代末~70年代はじめのサイケ~プログレ黎明の時代に生まれた世界のロックをピックアップ。
サイケデリックとプログレッシブの時代の狭間の69年。カナダでもこんなオルガン・ロックが生まれていたんですね。
ガレージの荒々しさをまとったクラシカルなフレーズ・・・カッコ良し。
これは「粗野なCRESSIDA」とでも呼びたい、愛すべき好盤!
ITHACAの前身グループと聞いてピンときたら、かなりの英サイケ・フォーク・マニア!まどろんだ男女ヴォーカル、ゆらゆらフルート、でもピアノとシンセは格調高かったり、あぁ、一筋縄ではいかない!
アルゼンチンが誇る名ミュージシャンLUIS ALBERTO SPINETTA率いるグループ。
一度見たら忘れない「悲哀まみれ」のジャケもさることながら、スピネッタの鼻にかかった甘い歌声が堪能できる名作。
アルゼンチンにもこんな魅力的なサイケ・ポップが生まれていたなんて。
メキシコに行ってみますよ~。
猥雑なコラージュ・ジャケも最高なメキシカン・サイケ古典。ファズ・ギターとオルガンが炸裂!
奇才マルチ・ミュージシャン、ALAN SONDHEIMがESPレーベルに残したインプロ/実験盤。
バグパイプ、スラック・キー、果ては琴までと、世界中の楽器をESPのスタジオに持ち込んで制作。
狂気とともにハンドメイドな温もりもあって、こりゃハマったら抜けられません。
ちょっぴり北欧のサムラに近い感じもあるかも!?
サイケの波は去り、70年代にはルーツを見つめた芳醇なロック/SSWの時代へ。英・米・ユーロとピックアップいたします。
これぞいぶし銀のブリティッシュ・スワンプの名バンド、74年作1st。
リリシズム溢れまくりの流麗なピアノではじまり、郷愁を誘うペダル・スティールが入って、ベースはハイ・ポジションでメロディアスだし、ロニー・レインばりの「いなたい」ヴォーカルもグッとくる!マイナーだけど、英スランプ屈指の名作っ!
米のホワイト・ソウル・シンガーによる69年の唯一作。
マイナーだけど、まるでアレサ・フランクリンとジャニス・ジョップリンを足して二で割ったような歌唱じゃない!?サザン・ソウル・フレイヴァーな濃厚アンサンブルも炸裂!
なんとスウェーデンにもザ・バンドに通じるルーツ・ロック・バンドが!
北欧ロックには、米南部的な土臭さを感じることは多いんです。でも、スワンプのような「粘り」はあまりなく、北欧トラッドの牧歌性や陽気さに心和むサウンドが多いです。このバンドもそんな北欧「いなたい」フォーク・ロックのド直球なサウンド!
ここからは世界のブルース/ジャズ・ロックをピックアップ。
コロシアムやサヴォイ・ブラウンやエインズリー・ダンバーなどで活躍した名うてのミュージシャン達が69年に行ったセッション音源。ブルース、ジャズ、ロックが渾然一体となったソリッドなサウンドは、これぞ英国ロック!
コロシアム『ヴァレンタイン組曲』が好き? でしたら、このドイツのグループも是非!R&Bの疾走感や熱気とオルガンやサックスの叙情美や幻想性のブレンド具合が絶妙☆
クラウト・エスノ・フリー・ジャズ・ロック!?
さぁ、ラスト2枚は気品あるプログレとフォーク作品で締めくくりましょう。
米プログレの隠れ名盤として知られる73年作!
アメリカにはジェントル・ジャイアント影響化のプログレ名作が多数ありますが、この作品も良いですよ~。
めくるめく展開に通底する気品、本家にも負けてません!
妖艶に振り乱したジャケと静謐な音とのギャップが凄い・・・。英フォークを代表する2人の女性シンガーによる傑作デュオ作ですね。
これぞいぶし銀のブリティッシュ・スワンプの名バンド、74年作1st。オープニング・ナンバーのイントロから涙。ニッキー・ホプキンスばりのリリシズム溢れまくりの流麗なピアノではじまり、郷愁を誘うペダル・スティールが入って、ベースはハイ・ポジションでメロディアスだし、ロニー・レインばりの「いなたい」ヴォーカルもグッとくるし、哀愁のメロディもたまらない。2曲目もイントロ5秒で名曲決定。ロニー・レインやマシューズ・サザン・コンフォートあたりの「アメリカなイギリス」のファンは120%気に入っちゃうことを保障する名作。英スワンプの愛すべき作品です。
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