AURORA LUNARE

70年代から活躍するイタリアのキーボード・プログレ・バンド、満を持しての2013年デビュー作

イタリア中部の地中海に面したトスカーナ州はリヴォルノ出身で、77年に結成され、P.F.M.のサポートなど、精力的なライヴ活動にも関わらずアルバムを残せなかった幻のグループ。00年代に入り、イエスやフラワーキングスやマリリオンのトリビュートコンピに参加し評価を高めて勝ち取った待望の2013年デビュー作。ほの暗いトーンで荘厳に鳴り響くオルガンやムーグなどキーボード、格調高いタッチのクラシカルなピアノ、そして、ダイナミズムを生み出すタイトなリズム隊とエッジの立ったギター。ヴィンテージ色濃厚なアンサンブルは、レ・オルメなど往年のキーボード・プログレの香りぷんぷん。ヴォーカルも魅力的で、ハイ・トーンのセンチメンタルな歌声とイタリアらしいシアトリカルでエモーショナルな歌唱が切々と響きます。重厚なキーボード・プログレの合間に、陽光が射し込んだようなアコースティックなパートやフルートが柔らかに彩る歌心あるパートをそっと挟んだ展開も特筆。70年代のイタリアン・ロックのファンは間違いなく気に入るでしょう。ゲストも豪華で、LA MASCHERA DI CERAやHOSTSONATENでお馴染みのヴォーカルAlessandro Corvaglia、リチャード・シンクレアのバンドで活躍するフルート奏者Gianluca Milanese、元LE ORMEのギターTolo Martonが参加。