「THE WALL」トリビュート・アルバム、STEVE HOWE、RICK WAKEMAN、CHRIS SQUIRE、IAN ANDERSON、KEITH EMERSON、ADRIAN BELEW、GLENN HUGHESなど参加
800円(税込880円)
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
※ 小さいケースツメ跡あり、圧痕あり
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音楽の恐ろしさ、怖さを感じる神々しいレコード(2 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
ギターとリズムボックスだけの寡黙なレコードが出たのが80年。パンクだのダブだのノイズだのばかりで、一種飽和状態だった自分の耳に、この音は心底響いて毎日毎日こればかり聴いて過ごす羽目になりました。バンド名はあっても、実態はマーティン・ハネットの用意したリズム・パターンとビニ・ライリーの即興ギターが全てです。ビニは、いたこにも似たギタリストで、ずっと待っていると神の啓示を得たかのように切れ目なく弾き始めるという調子だったようです。
ビニ・ライリーの音を聴くと、癒しや浄化と安直に書いてしまいそうになります。この初版LPは、装丁がサンドペーパーでした。他のレコードを傷つける、という意図があったそうです。CDレストア・バージョンでもサンド・ペーパーが見えますでしょ。必要最小限な音をつきつけられ、ユーザーは自然とこのギターと個人的に向き合うことになります。「ジョンの魂」に似た構図を持ったレコードです。
80年代にはヘタすると抜けられなくなりそうな吸引力を感じました。12インチ・シングルだった「リップス・ザット・ウド・キス」と「マデレーン」が収録されています。わたしは、この12インチばかり回していて、最後にはビニール盤がしゃりしゃりになりました。2021.11.29