ブラジルはサンパウロ出身、80年代半ばから活動するグループ、2012年作。リーダーでギター&ヴォーカルのFabio Golfettiは、07年にゴングのサンパウロ公演にゲストとして参加し、12年には正式にゴングのメンバーに加わるなど、今や世界的に注目を集めるミュージシャン。エレキギターのアルペジオ、ハモンド・オルガンが柔らかにからみあうピースフルで温かなアンサンブルの実に心地いいこと!ポルトガル語による朴訥としたヴォーカルもまたハートフルで、あぁ、至福。これは往年のスティーヴ・ヒレッジのソロ作に通じる気持ちよさで、デヴィッド・アレンに誘われるのもうなずけます。ディレイ音たっぷりに、宇宙へと放たれるような伸びやかなギター・ソロも絶品。ベテラン・バンドとは思えないフレッシュさで、今風の音楽フェスに出て行っても若者からきっと拍手喝采されるはず。カーンやスティーヴ・ヒレッジのソロ作に入っていた歌ものが好きなら、きっと泣いてしまうでしょう。これは名作です。
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