直輸入盤(帯・解説付仕様)、ボーナス・トラック10曲、定価2500+税。
Jefferson Airplaneの中核的存在?Quicksilver Messenger Serviceの最初期メンバー??Moby Grapeのギタリスト???「米国のSyd Barrett」とも評される????だとー!?
Jefferson Airplaneの中核的存在として、Quicksilver Messenger Serviceの最初期メンバーとして、またMoby Grapeのギタリストとしてもカルト的な人気を誇った、ALEXANDER SPENCEがナッシュビルで完成させた69年発表の唯一のソロ・アルバム。Tom Waits、Robert Plant、Beck、R.E.M等が、こぞってファンを表明するのも納得の穏やかで味のある作風は、米国のSyd Barrettと評されることも。個人的には、そこまでマッドなものではなく、私的な感情を朴訥と呟くかのような落ち着いた作風です。上記バンドのファンの方は、是非一度味わってみてほしい一品です。
STEVE GOODMAN/STEVE GOODMAN AND SOMEBODY ELSE'S TROUBLES
シカゴ出身のSSW、71年デビュー作と72年作2nd、2ndにはディラン(変名)やマリア・マルダーがゲスト参加
1,490円(税込1,639円)
夜にしんみり聴きたい。メランコリックなアシッド・フォークをピックアップ。
メランコリックなアシッド・フォークをカケレコ棚よりピックアップいたしました。
MEET THE SONGS 第28回 ALEXANDER SPENCE の『OAR』
クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィス、ジェファーソン・エアプレイン、モビー・グレイプを渡り歩き、多くのミュージシャンに影響を与えたALEXANDER SPENCEのソロ作『OAR』をピックアップ
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たすけさん レビューをすべて見る
モビー・グレープのユーザーは、彼をスキップ・スペンスと呼びます。モビー・グレープは、呪われた、と言うしかない逸話にあふれたバンドです。期待されたデビューが、シングル5曲同時リリースと言う異常な方針で失速し、マネジャーはバンドを食い物にし、痛めつけます。挙句はバンド名を名乗れなくなる。スペンスの精神疾患も、バンドにとっての呪いのひとつだったと思うんです。グレープは、リーダーが誰か判然としない形態でした。スペンスの役割は、大騒ぎするメンバーの横で詩的なテイストを加えるものでした。
このレコードの12曲は、彼が措置入院していた6か月の間に書かれたそうです。自己治療の意味合いで書かれた、つぶやく弾き語りは、宗教の色や孤独の色が強いものです。彼はメンバーの誰からも、またジェファースンのマーティン・ベイリンからも愛されていました。声や音程は、曲ごとに変えられていて、ひとりの演奏とは思えません。楽器も彼がひとりで全部やっています。天才だったんでしょう。ベイリンがドラマーやってみないかと声をかけて、ひと月でマスターしてしまった、と言いますから。
深い内省の作風は、最初難解かも知れません。壊れたようなスペンスの声や、じゃきじゃきとしたギターは、徐々にあなたの心に入ってきます。少し怖い音でもあります。2023.10.13