CASTLE FUSION

イタリア新鋭13年デビュー作、70年代伊プログレからジェネシスまでを感じさせるヴィンテージなキーボード・ワークに、しなやかなブラス、イタリアらしいアコースティカルさをプラスした独自の音世界が素晴らしい傑作！

イタリアの新鋭プログレ・バンド、13年デビュー作。とにかくこの1曲目が、BANCO、LE ORMEなどを正統に受け継ぐテクニカル・キーボード・プログレの名曲！緩急自在の変拍子リズムに乗って、クラシカルで流麗なピアノ、オルガン、叙情的に溢れだすメロトロンなど、キーボード群が所せましと躍動するアンサンブルが圧巻です。アコギが紡ぐ美しく繊細な音色からはP.F.M.的な格調高さを、艶やかなムーグが疾走するパートでの溢れんばかりのファンタジーは、初期GENESISも感じさせます。時にセンシティヴに切々と、時にシアトリカルに歌い上げるヴォーカルも特筆。70年代伊プログレを彷彿させるヴィンテージ感を纏いつつ、ひたすらダイナミックに展開していく演奏に思わず熱くなる一曲です！そうかと思うと、2曲目ではサックスを始め、ブラスがしなやかに舞うチェンバー・アンサンブルが登場。テンションみなぎる1曲目からグッと陰影豊かになり、バンドの懐の深さを見せつけます。70年代伊プログレからジェネシスまでを感じさせるヴィンテージなキーボード・ワークに、しなやかなブラス、イタリアらしいアコースティカルさをプラスした独自の音世界が素晴らしい傑作！