TILL THE SUN TURNS BLACK

ヴァン・モリソンやニック・ドレイクに匹敵するとカケレコが自信を持って断言する新鋭SSW、傑作デビュー作にも負けない06年2nd！

アメリカ東北部のカナダにも接するニューハンプシャー出身のSSW。1973年生まれで、2004年にデビューした遅咲きのミュージシャン。ヴァン・モリソンの代表作にも比肩するような04年の名デビュー作に続き、06年にリリースされた2nd。ヴァンやザ・バンドなどウッドストック界隈のミュージシャンの豊潤な香りを思い起こした前作に比べ、より内省的で繊細になった印象。艶やかなストリングスがフィーチャーされていて、ヴァン・モリソン『MOONDANCE』のジャジー＆ソウルフルなコクをニック・ドレイク1stに通ずる陰影で包み込んだようなサウンドにはただただ言葉を失います。前作の延長線上にある、ホーンやグルーヴィ−なオルガンをフィーチャーしたソウルフルな楽曲も相変わらずの素晴らしさですし、現代的な音響感といいますか、浮遊感のあるリリカルな楽曲もまた見事。一つ一つの楽曲を時に静謐に、時にソウルフルに紡ぎながら、美しすぎる最終曲まで聴き手の心を揺さぶり続けます。往年のルーツ系名SSW達の遺伝子を受け継ぎつつ、自分の音として力強く鳴らした奇跡的な一枚。前作に続き、カケレコが自信を持っておすすめするルーツ系SSW新鋭の傑作。