80年代半ばより活動するイギリスのポンプ・ロック・バンドABEL GANZの、初期から01年の音源までを収録したベスト盤。数ある当時のポンプ・ロック・バンドの中でも特にGENESISからの影響が色濃く感じられるサウンドが印象的なシンフォニック・ロックを聴かせます。曲によってはほぼGENESISそのものというものもありますが、柔らかな音色でメロディアスに音を紡ぐギターやクセの少ないヴォーカルによる、英国的なリリシズムに溢れた繊細な演奏はなかなかの聴き応え。中でも出色なのが、多彩なシンセ・サウンドを重ねて厚みのあるファンタジックな音色を作り出すキーボードで、音作り自体は極めてTONY BANKS的であるものの、そのセンス・実力はかなり高いレベルに達しています。まさに直系と言うべきポンプ・ロックの王道的サウンドに、GENESISファンも納得間違いなしの一作となっています。
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