アルゼンチン産ジャズ・トリオによる2007年作。各楽器の鋭い音使いとは裏腹に、どこか南米らしい陽気さ、官能美が漂うラテン・ジャズ。トランペットによる滑らかなテーマが印象的なナンバーから、散りばめられた音の断片が密やかに会話するような実験色が強いナンバーまでを、アルゼンチンという土壌が持つ洒落たセンスでまとめ上げた小気味良い演奏を聴かせてくれます。エレクトロニカと言っても良いほどの電子ジャズナンバーやフリー・ジャズの要素なども決して少なくはないのですが、難解さよりも音同士が有機的に反応し合う面白みを感じられる作品となっています。
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