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空前絶後の電流過激テクノ(0 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
ここでのビル・ネルソンはヘンタイ的先取りアーティストと呼ぶしかありません。ビ・バップ・デラックスでのポップ+グラムという味わいから、いきなりテクノに行ってしまった作。それも性急なビートを伴っての。明らかにトーキング・ヘッズやXTCを先取りしてしまった音楽です。ドラムズも一部ネルソンが叩いています。メンバーが揃うのも待てずに、レコーディングを開始したのだと推察しています。
ビ・バップ・デラックスがよく使っていたキーワードが「モダン」でした。ここでの音楽は、「モダン」を通り越して、当時「未来」にしか聞こえませんでした。キーボードが大活躍していますが、ギターの使い方がめちゃくちゃです。おもちゃにしか使っていない、と申し上げたら言い過ぎでしょうか。本来テクニックのある人なのに、です。
手触りは、Tレックスの「フューチャリスティック・ドラゴン」によく似ています。ぜったい俺の本音なんか分かるものか、という傲慢な開き直り。格好いいとは、こういう音を言うのでしょう。曲のタイトルも、そう言えば、Tレックスの感覚的なタイトルに似ていると思いました。