SB016(SECOND BATTLE) 【91年発売CD】
プラケース仕様。
けたたましいオルガンと沈みこむようにヘヴィなギターによるユニゾン・リフのカッコ良さときたら!ユーライア・ヒープのファンは悶絶必至のジャーマン・ハード名品!
ジャーマン・オルガン・ハード、70年作1st。2ndで有名ですが、本作もなかなか魅力的。荘厳なオルガンとヘヴィなギターによる重厚なオルガン・ハードが基本ですが、叙情的なアコギや幻想的なフルートによるパートなど、2ndへとつながるリリシズムを感じさせます。コテコテと言えるほど濃厚な哀愁が聴き所。
71年作、ずばりジャーマン・ハードの「至宝」!
FRUMPYのKey奏者による72年ソロ、芳醇な香りの絶品オルガン・ハード作!
EL&Pも真っ青!破天荒なジャーマン・オルガン・ハード!72年発表のスタジオ唯一作
ジャーマン・オルガン・ハード屈指の傑作と言える70年デビュー作、アフィニティやベーブ・ルースのファンは必聴!
後にヒープでも活躍する英国人シンガー、ジョン・ロートンが率いるジャーマン・ハードの名グループ、72年2nd
舩曳将仁の「世界のジャケ写から」 第三十回 WIND『MORNING』(ドイツ)
コラム「そしてロックで泣け!」が好評だった音楽ライター舩曳将仁氏による、新連載コラム「世界のジャケ写から」。世界のプログレ作品より魅力的なジャケットを取り上げ、アーティストと作品、楽曲の魅力に迫ってまいります。
なにかとバタバタしがちな年末にぴったりの、「荘厳かつなんだかせわしない」ジャーマン・オルガン・ハードをご紹介いたします。
夏、秋、冬とお送りしてきた季節別プログレセレクション。今回は、春を感じさせるプログレ作品をセレクションしてまいりますよ。
くすんだトーンのオルガンが描く幻想的なオルガン・プログレを世界中から選りすぐってご紹介いたしましょう。
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人生の不条理を知る男たちのデビュー作(0 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
ドイツ語で歌われるハードロックも、あるにはあります。面白いのがハードロックを演奏するグループのほとんどが英語でやるところで、ウインドも例外ではありません。ボーカルは、スティーブ・ライストナーというレズリー・ウエスト似の人です。この人の魅力でほとんど強引に持っていかれてしまうのが1曲目の「ホワット・ドゥ・ウィ・ドゥ・ナウ」です。大変ドラマチックな曲で、最初に聴いたヘビーロック好きなユーザーは、動悸が早くなるでしょう。握りしめるこぶしに力が入ろうとするものです。
ずっとユーライア・ヒープと比較されてきたグループです。わたしの印象では、土着的なサイケデリックの印象でしょうか。時代が時代なので、ヒープでもファーストの印象に近いです。ごりごりとオルガンが押してくる5曲目「ディア・リトル・フレンド」もなかなか。「レッド・モーンニングバード」は、人殺しの挽歌みたいなハモニカの入る、人生いやんなっちゃうね、の痛切バラード/後半ヘビーロックです。過剰哀愁風味にお付き合いするうち、セカンド「モーニング」の印象なんて吹き飛んでしまいます。そのぐらいファースト作のインパクトは強いです。
彼らはウインドとしてデビューする前、セミプロでベトナム戦争中の米軍慰問ツアーに出かけたらしいのです。マネージャーにツアー代金を持ち逃げされ、楽器機材を売り払って帰国費用をつくったそうです。その苦労体験がこれだけ痛切なレコードをつくらせたのかも知れません。2023.08.20