カナダはケベック産、70年代前半から中盤にかけて活動を行うも作品を発表せずに消滅したグループの08年デビューアルバム。そのサウンドはELPルーツのオルガン系キーボードロックがベースになっており、薄暗い雰囲気など、イタリアのLe Ormeのような質感と言ったほうが近いかもしれません。キーボードがメインのバンドだけあり、オルガンだけでなく荘厳なメロトロンサウンドに恵まれているところも特筆すべきものであり、ここぞと言うところで惜しみなくメロトロンの洪水を堪能することが出来ます。また、へヴィープログレ的な硬い音使いも採用されており、キーボードロックバンドとしてのクラシカルさにKing Crimson的なへヴィネスを絶妙なバランスでブレンド、さらに、ボーカル入りの楽曲ではシアトリカルロックまで取り入れた、全プログレファンに受け入れられるであろうアイコンに恵まれた作品となっています。キーボード/メロトロンファン必聴です。
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