LION199(LION)
デジパック仕様、2in1CD。
CSN&Yのスタジオに潜入して、アンプのゲインをギュインと上げると? 黄昏のメロディとハーモニーにグッとくる米メロウ・ハードの名品。
アメリカのグループ、69年作1stと71年作2ndをカップリングした2in1CD。タイト&ハードで哀愁溢れるアンサンブルと黄昏のメロディが印象的なメロウなハード・ロック。静かに胸を打つ陰影に富んだメロディ・ラインの美しさは特筆もので、CSN&Yに通ずる豊かなコーラス・ワークもメロディを一層引き立てています。フォーク・ロック寄りの1st、哀愁はそのままにアグレッシヴなリード・ギターが冴え渡るよりハードな2ndともに好作品。メンバー4人全員が作曲していますが、どの曲もフックに富んだメロディと丁寧なアンサンブルが光る佳曲揃い。良いグループです。
ANCIENT GREASE/WOMEN AND CHILDREN FIRST
後にGENTLE GIANTに加入するドラマーJohn Weathersが制作に参加、泥臭く骨太なブリティッシュ・ハード・ロック、70年唯一作
2,590円(税込2,849円)
投稿して頂いた、皆様の17年の愛聴盤を発表いたします!
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綺麗なコーラスを破壊し続けるファズ・ギター(1 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
綺麗でダイナミックなコーラスを特長とするグループで、アトランティックから69年にデビューしています。21世紀になってから数度再発売されているところを考えると、このサウンドのとりこになる人も多いのかと思います。ヘビーロックとして紹介されることが多いですが、実際はバーズ、ホリーズに影響された音づくりです。面白いのが西海岸のグループではないところ。ニューヨーク周辺が活動グラウンドだったようです。1 The Night Is Calling のもろ西海岸風の曲に、こりゃ買うグループを間違えたかな、と思っていると、ヘビーなギターが出てきたり、弦楽、管楽が混じったり。次第にわけわからなくなってきます。
2 Train Of Life は、テンポを突然切り替え汽車のノイズを模したギターが何度も入ってくる妙な曲です。バーズとグランド・ファンクのテープを切り貼りするとこうなるかもしれません。リード・ボーカルの哀愁もなかなかです。5 Beautifully Day では一転して英国ブルーズ・ロックのような渋みを披露します。
Peter Anthony Alongi の重いギターはヘンドリクスの影響とは違ったものを感じさせます。ブルーズらしさも希薄。フランク・ザッパ師匠の饒舌な弾きまくりに近いかもしれません。すさまじいのが8分を超える、17. ''38'' です。同時代の米国ヘビーロックというより、イタリアのフォルムラ・トレ、イル・ヴォーロに印象が近く、複雑な曲なのに何度もリプレイしたくなります。つくづく不思議な立ち位置にいるグループです。