COLCD6423/DRC12465(BMG) 【2000年発売CD】
廃盤。
ボブ・エズリンのお抱えギタリストとして彼が手がけたルー・リードやアリス・クーパー等の作品でプレイしたディック・ワグナーによるバンドですね。切れ味鋭く雄弁なギタープレイを軸とするワイルドなハード・ロックにプログレッシヴな構築性を持たせた、懐の深いサウンド!
ボブ・エズリンのお抱えギタリストとして、彼がプロデュースしたルー・リードやアリス・クーパーほか多数の作品でプレイした名ギタリストDick Wagnerと、元アンボイ・デュークスのベーシストGreg Aramaを中心に結成された米ハード・ロック・トリオによる72年の唯一作。プロデュースはエズリンが担当。Dick WagnerによるTed Nugentなどを彷彿させるハード・ロック然とした切れ味鋭く雄弁なギタープレイを軸とするワイルドなハード・ロックを基本としつつも、先の読めない複雑な展開を持つプログレッシヴな構築性を織り交ぜた、懐の深いサウンドを聴かせてくれます。ラスト曲などで聴ける瑞々しくリリカルなアコースティック・ギターのプレイも絶品です。またWagnerはヴォーカルにも才能を発揮しており、安定感あるシャウトと言い知れぬ哀愁が漂う声質が何とも素晴らしく、天は二物を与えたと表現してよいものでしょう。70年代初頭のハード・ロック作品として比類なき完成度を誇っています。これは米ハード史上の名盤として語り継がれてきたことも大いに納得の傑作です!
LIQUID TENSION EXPERIMENT/LIQUID TENSION EXPERIMENT
トニー・レヴィンと、DTのマイク・ポートノイ/ジョン・ペトルーシ/ジョーダン・ルーデスによるグループ、98年作
690円(税込759円)
レビューは登録ユーザーのみ記入できます。
恐るべきソリッドさで押し寄せるヘビー・トリオ(4 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
イントロの不気味な金属音をいきなりつんざくヘビー・ギターと雷神が叩くような圧倒的力量のドラムズ。まるで「太陽と戦慄」期のクリムゾンかモントローズのデビューアルバムか、という圧迫感。あまりの暗黒さにのけぞったところに満を持して登場するハイトーン・ボーカル。しかもこの歌のうまいことと言いましたら…。1. Sinner が終わる頃には、茫然自失している自分がいることでしょう。2. In My Darkest Hourは、途中まで爽やかなカントリーかと思わせ、やっぱり大蛇のようなギターが後半押し寄せてきます。このギタリストは弾き倒さないと気が済まない性分なのでしょう。3. Silverspoon だけはライブ。これもステイタス・クォーばりの熱さです。4. Stage Door Queen以降も暗黒さとドラマチックさは衰えず、最後まで突っ走るヘビィネスに、もうへとへとです。
72年録音なのに音がモダンだなあ、と思いましたらプロデューサーはボブ・エツリン。バンドに120%の能力発揮を要求するプロダクションで納得です。アメリカン・ハードの真髄を味わいつくしたい人にこそ、聴いてほしいです。