DULCIMER/AND I TURNED AS I HAD TURNED AS A BOY
71年作、ファンタスティックなジャケも魅力のブリティッシュ・フォーク傑作
2,290円(税込2,519円)
ウエストコーストを代表する歌姫、ドゥービーズ/リトル・フィート/ニール・ヤングなど豪華ミュージシャンがサポートした78年デビュー作
690円(税込759円)
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まだおぼこいロンシュタット(3 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
カントリーの一般的なイメージから遠い、静逸で透明な雰囲気です。深い弦楽から英国のトラッド・バンドに近い印象さえあります。ストーン・ポニーズは、ロンシュタットと男性ふたりからなるユニットで、男性はコーラスとギター、シタールを演奏します。シタール、というのはインド系だったからのようです。「アイド・ライク・トゥ・ノウ」というコーラスなしのロンシュタット曲を聴くと、男性コーラスなしのほうが印象が強くて、かなりの掘り出し物感があります。このあとレーベル側は、ロンシュタットに光を当てた売り出し方をしたかったようで、男性ふたりは紆余曲折のあと、いずれもグループを離れています。…まあ、彼女の声の魅力を聴けば仕方ない話と言わざるをえません。
タイトルの「エバーグリーン」という曲は、その男性メンバーのほうがメインとなります。シタールが伴奏する世界は、かなり悲観的です。一方でヒットした「ディファレント・ドラム」は、モンキーズのマイク・ネスミスが作曲しているとおりで、モノが違います。明るくて伸び伸びしていて大変よろしい。ハープシコード、チェロの演奏もロンシュタットの引き立てに回っています。カントリー・ロック、というよりは、歌謡曲ですね。というわけで、ロンシュタットの溌溂とした声を楽しむためのCDです。2023.06.20