レビューは登録ユーザーのみ記入できます。
レッツ・ハブ・ア・パーティ(1 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
74年に録音されたライブ・レコードですが、ハウンドドッグ・テイラーの没後にリリースされたものです。相変わらずの歪みまくった破壊的なギターと前のめりのビートを聴くことができます。シカゴ・ブルーズの正統派としてテイラーを聴くことはできません。BBキングやマディ・ウォーターズでは味わえない「いかがわしさ」が、テイラーの特徴であり、中毒性の所以です。
ライブと申しましても、スタジオ録音とあまり変わりありません。この人は演奏の途中によく笑うんですよ。ブルーズのギタリストと言えば、眉間に皺を寄せて切ないメロディを弾く、という先入観ありませんか。この人にとってブルーズは、陽気なものであり、突き進むものであったようです。
ギターの音は常に攻撃的で、スライドと普通の奏法が一瞬で変わります。テイラーがギターを弾いている写真がCDにあります。彼はボトルネックを左手小指にはめています。小指と申しましても長さが中指ぐらいあります。というのは、彼には6本目の指が小指の外にあったからなんです。俺が死んだときには、葬式でなくパーティをやってくれ、とテイラーは言ったそうです。