AUCD5013(AURORA)
CD-R。
「アメリカン・ハードロックの隠れた傑作。きらびやかなVoの声質と、トリオによるパワーに満ちたアンサンブルで押しまくる豪快なサウンドを聴かせる。後のMONTROSE、さらには1980年代以降のHMすら予感させる、早過ぎた名作」by kazzさん
ミシガン出身〜デトロイトを拠点に活動したハード・ロック・トリオ。71年作。ストレートにゴリゴリと迫り来るパワー・トリオの典型のような直球サウンド!存在感十分の高音ヴォーカル、ブルージーな泣きメロ、ツボをついたコーラスワーク、タイトでタフな疾走感溢れるドラム&ベース、いずれも申し分ない素晴らしさ!サイケデリックなエッセンスは薄いですが、パワフルでテクニック抜群、泣きのメロディ/ソングライティングでビシバシ感情を揺さぶってくるナイス・トリオという意味では、THIRD POWERなどがツボなサイケファンにも大推薦!
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ヘビーな世界に真っ逆さま(0 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
わたしが北米ハードに興味を持ったのは21世紀に入ってからです。一枚きりのバンドが多くて、系統的に聴くことはなかなかできません。コツコツと集めている一方で、次から次へと発掘音源や再発が出てくるので、いまだ全体像が見えない感じです。デトロイト出身のヘッド・オーバー・ヒールズのCDは、一時期けたはずれな値がついていました。キャピトルからデビューしたにも関わらず公式再発には一度もなっていません。71年に日本盤が出ていたらしいです。
巨大な音を売りにする典型的なハード・トリオです。加えてうれしいのが、ブリティッシュ・ロックのような翳りとメランコリーを時々出してくるところ。ごりごりと押し出してくるだけではないのです。2曲だけライブで、その曲が「レッド・ルースター」、そう、ストーンズのカバーで有名なブルーズ曲です。
もう1曲がラストの「ハートブレーカー」、ならぬ「サークルズ」という曲。実にグランド・ファンクの雰囲気があるメランコリック加減で、これは自然と世界に入り込んでしまいます。焦げ臭いギターに、ブンブン・ベース、劇的なボーカルに、男くさいコーラス。ひょっとすると、グランド・ファンクを超えているんではないかい。…などと禁断の考えが浮かんできてしまいます。