ロック・シーンに多大な影響を及ぼした、米国カリフォルニアのミニマル・ミュージック/現代音楽家。本作は、インド音楽の要素やジャズのリズムを取り入れた、ミニマル・ミュージックの代名詞として知られる68年発表の代表作。演奏家たちの奏でる幾多の楽器群がパーツとして重なり合い、ゆったりと変容しながらストーリーとして形成されていく、ミニマル・ミュージックの旨味醍醐味に充ちたサウンド。饒舌なまでの楽器群/パーツの多さに拠らず、寡黙とも形容できるような心地良く安寧な耳触りを保ったまま、一曲42分弱のトータルとして身も心も心酔させてくれます。ブライアン・イーノやジャーマン・エレクトロに影響を与えた功績もさることながら、サイケデリック・ミュージックやプログレッシヴ・ロックが隆盛していた同時代の空気と呼応した作品として聴くと、またひとしおの味わいです。
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