LOCANDA DELLE FATE/FORSE LE LUCCIOLE NON SI AMANO PIU
イタリアン・シンフォニック・ロックの頂点に君臨する名盤中の名盤、77年作
1,490円(税込1,639円)
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ハードロック退潮期に出現した奇跡のバンド(3 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
78年というハードロック退潮期にリリースされた逸品です。出たときには大して話題にもならなかったのですが、聴き直してみるとこれは結構な水準のハードロックです。メンバーはデリンジャーからリック・デリンジャーを除いた3人。ギタリストのダニー・ジョンスンが圧倒的なリフを決めますし、ビニー・アピスのドラミングは折り紙付きの上手さです。米国ハードロックの中でトリオ編成の伝説的なバンドはいくつかありますが、わたしはその系譜に彼らを入れたいと思います。
どの曲もブリティッシュ・ハードの良いところを志向しています。フリーやツェッペリンが方向として近いでしょうか。ダークな部分もあります。わたしはこのバンドのベースの音を何より愛していまして、ずしんと下腹あたりに来る感じです。また音の録り方が変わっていて、わざとモコモコとした音に仕上げてあります。プロデューサーは、前年にディテクティブを手掛けたアンディ・ジョーンズです。ディテクティブとかなり印象の異なる仕上がりながら、彼の頭の中にはハードロックの新しい技がまだまだあったわけですね。
2018年に再発されるまで、けっこう高値で取引されていた記憶があります。一枚きりのバンドでありますけれど、既存のハードロックに飽きてきているユーザーにおすすめできます。デリンジャー(バンドのほうです。)の良い部分は、この3人の力によるものだと納得できます。