帯【無】 解説【有】
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
※ 帯無、ケースツメ跡あり
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ジェラス・ガイ(0 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
ダニー・ハサウェイは、貧しいゲットー出身ではなく、ゴスペルから出発し、大学でクラシック理論を勉強したインテリです。ロバータ・フラックと同窓で、彼女とアルバムも作っていますし、公私にわたる盟友だったようです。このライブは、彼の絶頂期の記録。でも彼は精神の病に倒れ、短い人生で鮮烈な爪痕をポップ・ミュージック界に残しました。ボーカルの説得力ではスティービー・ワンダー以上ではないかと思うことがあります。
4曲目の「ユーブ・ガッタ・フレンド」で、オーディエンスが感極まって歌い始めるのです。もう教会のミサ状態。ダニーが歌う、聴衆が返すというやり取りは、R&Bでは伝説になっているほどです。歌い方は叫ぶでもなくいたってオーソドックスなのですが、演奏がすさまじい。2曲目の「ザ・ゲットー」では12分にわたり、ほぼインスト合戦が展開されます。ハサウェイのエレピにリードされ、波が何度も押し寄せるような高揚感です。
このライブは、録音もとてもよろしい。R&B界を背負って立つことを期待されている彼でしたのに、病気のせいで表舞台から消え、ロバータ・フラックとラスト・シングルを録音。ロバータ・フラックは、彼が再起するものと信じていたようです。その録音直後に、住んでいたホテルから彼が転落しているのが発見されました。悲しい話です。