BGOCD690(BGO)
スリップケース付き仕様。
どこか『ビッチェズ・ブリュー』に似てるけど下品すぎるジャケには涙するしかありませんが、原初的な「アフロ感」とソウルやフュージョンの猛者達にも負けない「洗練」が見事に融合したグルーヴが飛び出てきてびっくり☆
アフリカと西インド諸島出身のミュージシャンが69年にイギリスで結成したアフロ・ロック・グループ、72年作のスタジオ作としては3枚目のアルバム。アフリカンなパーカッション、ファンキーな中にも英ジャズ的な淡さもあるオルガン、地を這うような重さと軽妙なグルーヴ感のあるゴリっとしたギター、サザン・ソウルに通じるような湿ったホーン・セクション。原初的なリズムを持ちつつも、確かなテクニックによる洗練されたアンサンブルはかなりハイ・レベル。1〜2作目のジャケがロジャー・ディーンだったのでプログレ寄りに位置づけられたもののプログレ・ファンからはあまり聴かれず、かといってロック/ソウル・ファンからも聴かれない、というニッチな立ち位置に葬られている気もしますが、マイルス・デイビス『ビッチェズ・ブリュー』のファンには是非とも聴いて欲しいですし、BS&Tあたりのブラス・ロックのファンも痺れるでしょう。名作!
72年発表、44分の大曲一曲のみが収録された異例の内容ながら、見事バンド初の全米1位に輝いた傑作コンセプト・アルバム!
624円(税込686円)
音楽ライター/ディレクター深民淳によるコラム「音楽歳時記」。季節の移り変わりに合わせて作品をセレクト。毎月更新です。
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